守屋洋 - 人物評伝作品一覧
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-定年後や第二の人生の過ごし方など、人生の後半生の生き方への関心が高まっている。ところで現代の日本人にとって、後半生とは単に人生八十年の折り返し地点である四十歳以降ではない。むしろ人生の転機を迎えたその時からだというのが著者の見解である。一度きりの人生を悔いなく送るために、我々は後半生をいかに生きるべきか。中国の英傑二十四人それぞれの後半生の考察を通し、そのヒントを提示しようというのが本書の試みだ。例えばお家騒動で国を追われ、十九年に及ぶ亡命生活の後、転機を逃さず六十二歳で見事王位に就いた重耳という人物。現代の感覚でいえば、八十過ぎの年齢にあたるそうだ。重耳の生涯を思えば、四十、五十など洟垂れ小僧であり、定年だリストラだと嘆くのはやめ、勝負はこれからだと新たな目標を持って人生に挑戦してほしいとエールを送る。他にも劉邦や司馬遷など、人生を諦めなかった男たちに読者も勇気づけられることだろう。
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4.5悠久なる中国の歴史は王朝交替の物語であり、そこには実に多くの皇帝たちが登場する。それら名君、暴君、天才、凡才たちの中から、歴史に大きな足跡を残し、存在感の際だっている12人の皇帝について書かれたのが本書である。あの広大な中国の国土を一つにまとめるには並々でない手腕がいる。だが時として、そのような人物が現われて国をまとめ、新しい王朝を興した。しかし、せっかく創業には成功しても二代か三代ですぐに滅びた王朝も多く、もちろん何百年と続いた王朝もある。その違いはいったい、どこにあるのだろうか? その答えは、本書に登場する12人の皇帝たちの事績の中にある。彼らは果たして、どういう考えのもとに政治を行ない、どのような生涯を歩み、どのような歴史を創ったのか。広大な舞台で繰り広げられた12の波瀾万丈の人間ドラマを活き活きと描くと同時に、人が生きていくうえで何が大切かということも教えてくれる一書である。
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-中国の長い歴史には、数限りない英雄や豪傑たちが出現した。そんな彼らの中から、歴史に確かな足跡を残し、その時代を代表した14人の武将を取り上げたのが本書である。漢帝国を興した劉邦との戦いに敗れた「項羽」、漢の天下統一に貢献した張良と韓信、異民族との戦いに活躍した後漢の馬援、『三国志』の英雄・関羽、文武兼備の理想の武人・岳飛、倭寇退治に成果をあげた明の戚継光などである。中国は伝統的に文官が優位の社会であり、武将といえども官僚機構の一員にすぎない。平和の時代には名をとどめることなく生涯を終えることになる武将の人生が最も輝くのは、なんといっても戦乱の時代が到来した時である。そんな乱世に、彼らは国という組織の中でいかに生き、また、どのように戦って歴史に名を刻んだのか?――その一人一人の事績を丹念にたどって人間像を浮き彫りにするとともに、彼らの成功と失敗の記録から「人生いかに生きるか」を学ぶものである。