新田啓子作品一覧

  • アメリカ文学のカルトグラフィ――批評による認知地図の試み
    -
    1巻4,180円 (税込)
    ★文学的想像力が描くアメリカ 「カルトグラフィ」とは地図作りのことであり、本書はアメリカ文学が生まれてきた現場を「地図的発想」で捉え直す試みである。 自己探求的なアメリカ文学の理念が重視してきた物語・国民意識・国家観と、それらを支えるロジックとは何か。 家庭、都市、漂流、歓待、南部、私秘性、国際移動、異界、親族、伝染病、動物化、商品といったキーワードを使って描き出される、観念の地図。 【第18回アメリカ学会清水博賞 受賞】 <目次> 序──アメリカニストの作図法 第一部 情緒的空間としてのアメリカ 第一章 領域化する家、内密の空間──生活世界の構図 第二章 雑踏の復権──生命圏としての路上 第三章 逃走という名の空間創成──情動変化の生態系 第二部 マッピングされるアメリカ 第四章 永遠の異郷──流浪する者たちのアメリカ 第五章 他者性の迷宮──南部という謎 第六章 親密圏をマッピングすること──私と公の攻防 第三部 アメリカの異次元空間 第七章 混成国家の鏡像──客土における黒人文学 第八章 回帰する場所──憑在者たちの複数空間 第九章 性的禁忌の版図──親族関係の想像力 第四部 アメリカ的自我と近代の時空間 第十章 疫病と近代社会──感染地図としての人間の絆 第十一章 動物の生息図──覆される人間主義 第十二章 物欲のカルトグラフィ──フェティッシュと自我の変遷 コーダ 流動するアメリカ空間 あとがき 引用文献目録
  • セキュリティの共和国 戦略文化とアメリカ文学
    -
    「心配のない」状態を指した「セキュリティ」は、有事に備え、安全を確保するための言葉に変わってしまった。 「理念の国」米国で死、暴力、軍事はいかに正当化されるのか。米国の戦略文化の行方を考える上での必読文献。ーー宇野重規(政治学者) 建国からトランプ再選まで、歴史を貫く暴力=軍事への問い。 戦争、独裁、内戦、テロ…… 危機に対峙するアメリカの想像力を探る「虚構のレッスン」 エドガー・アラン・ポー、マーク・トウェイン、ハーマン・メルヴィル、ヘンリー・ジェイムズ……「セキュリティ」と「戦略文化」から読むアメリカの姿 「合衆国が他国に対して、よくても複雑、批判的な言葉でいうなら欺瞞的に見える時、その原因のかなりの部分は、同国の行動を規定している「セキュリティ」、日本語でいえば「安全」という観念が、実際の文化的な創作物、ないしは表象・物語を含んだテクストに、いかなる形で表れているかを調べることで、考証可能と考えている。このような前提に本企画は立脚しており、アメリカ文学作品を、その国の安全という価値に連なる文化的な建て付けを知る設計図、あるいは文化の個別的な局面と呼応した図案のように読み解こうという試みである。」(本文より) はじめに 誰から身を守るのか、誰のための安全なのか 序章 戦略文化とアメリカ文学 ◇第一部 武相の論理  第1章 人間性の荒野  第2章 閾下の戦場 第3章 民主国家の安全保障  第4章 アメリカ的問題の露出 ※47枚 第5章 アメリカの明暗法(キアロスクーロ) ◇第二部 贖罪の暴力 第6章 アメリカの庶子たち 第7章 重なりあう新世界と旧世界    第8章 人間の安全保障と文学のメランコリー 第9章 陰謀論の生まれる土壌   ◇第三部 復讐の精神   第10章 内乱の予感 第11章 奴隷の時間へ 第12章 社会契約と人種契約   ◇第四部 徴募の技術 第13章 恐怖のテクスチュアリティ 第14章 美とテロル  第15章 民主主義のコスト削減  第16章 秘められた爆発物  終章 破壊的衝動のゆくえ  あとがき  参考文献

最近チェックした作品からのおすすめ