上住莉花作品一覧
-
-春、桜前線と共に今年もまた早々と私の誕生日がやって来る。憂うつな気分で桜を眺めながらバスを待っていると見知らぬ男にと桜の枝を差し出された!? 強引に手渡されて戸惑っていると、その男はさっさとバスに乗って行ってしまった。「私も乗るのよ、そのバス。バカ―!!」結局乗り遅れた上、会社まで桜を持って来てしまった。するとその男、志垣が会社にいた!? なんと昨年、私の研修を受けていたと言う。しかも今年は一緒に講師として研修をする事に!? これって偶然? それとも運命? なんてドキドキする事もなく、テキパキと新人研修は進み、志垣はお局OL達の誘導尋問の餌食になって、ロマンスの欠片も無い。こうやって毎年春を迎えていくのかしら…。
-
-奥田享は眺めている分にはいい男…なんだけど…神様も知らないその気まぐれさに泣かされた女の子は数知れず。今日も雨の中2時間も待っていたという女の子に「俺、あんたと約束したっけ?」と冷たい。泣きながら走り去る女の子を見て「うっと―しい女」と呟くので「いつもながらひどい男ね、あんたって」とひと悶着。店長は「奥田君は顔で商売、香苗ちゃんは愛敬で商売」なんて言う。ここは本屋じゃなかったっけ。私にだって奥田君の本性を知るまでは、いつも笑顔で応対してくれた彼と、あの素敵な写真集の中の恋人達のように、いつかデートをしたい…なんて夢もあった訳よ。すると、なんと奥田からデートに誘われた!? !! 奥田君とデート!?
-
-教育実習のため、母校の女子高にやって来た栞。そこにはかつて憧れていた初恋の相手、北村先生がいた。会うなり「お前変わってないなあ。大丈夫か」などと相変わらず子供扱いしてプレッシャーまでかけてくる。昨日だって緊張のあまりほとんど眠れなかったのに。他人事みたいに「まあ頑張るんだな」ですって!! 冷たいんだから。あげくに「緊張の極致にあるので、あまりいじめないように」なんて言うから生徒は大騒ぎ!? たった15分のH・Rで疲れ切ってしまった。でも実習生とはいえ、北村先生と同じ場所にいられる。再び巡り逢った初恋の人…。想い出に出来ない事がある…そして、ほのかな想いは激しい炎となって恋心をかきたてていく…。
-
-そりゃあ25年間も生きてれば、いいかげんバージンを持て余してたわよ。酔った勢いもあったし、ムシャクシャもしてたし。割と好みのタイプだった気もするし後腐れもなさそうだったし。念願のバージン脱出なのに、どうして涙が零れるの? 眠ってしまって忘れてしまおう。どうって事ないわよ。こんな事ぐらい。10代の子供じゃないんだから。ただ、ちょっと思い描いてたのとパターンが違ってただけよ。ベッドに潜り込んでいたら、たまきが叩き起こしに来た。忘れてた、今日仕事があったんだ。銀行の残高が心許ないから仕事は断れない。フリーライターとして出版社に行くと、現れた先方の担当者は、ゆっ、昨夜の!! こんな所でどうして会っちゃうのよっ!?
-
-「あなたが後悔しなければ、苑子さん」「…え、どうして私の名前…」「まだ思い出してくれない? 僕は一目で分かったのに」「あーっ!? 章太郎君!?」なんと彼は7年前にフラれた元彼の弟だった。当時、高校2年生だった彼も今や24歳の立派な大人。でも私は30歳で6歳も年上なのだ。「1週間後、またあの店で待ってるから」とか言われたけど社交辞令に決まってる。友人に「男はみんな結婚相手なんてせこいこと考えてないで、年下の男との恋愛を楽しむくらいしてみなさいよ」と煽られ店へ。でも1時間待っても来ない。やっぱり社交辞令だったんじゃない。それを真に受けてこんな所までのこのこ出て来て。バカみたい。出口で男とぶつかり、もうなんて日なの!?
-
-3年前から付き合い始めて、プロポーズしてくれると思ってた。私を愛してくれてるって信じてたのに、1カ月前ベッドの上で「君とは結婚できない」と告げられた。その上、専務の娘との結婚式に私を呼んで幸せな姿を見せるなんて。引き出物なんて受け取れないわ。ああいう奴だって早く気が付いて良かったと友人の千秋に慰められたが、昨夜も誰かにそう言われて慰められた気がする。飲み過ぎの二日酔いで良く覚えていない。そういえば引き出物はどうしたんだっけ? 確か男だったような。「男の傷は男で癒す!! これが一番てっとり早いの!!」そうよ、あんたの事なんか今度こそ忘れてみせるから!! 物憂げに仕事をしていると、その男が客として現れ…!?
-
-その女は突然声をかけてきた。「あなた、とても不幸そう。私も今夜はとても不幸なの。だから今夜は2人で慰め合いましょう」なんなんだ、あの女は!?「慰め合うだって!? どう見たって、まだ高校生くらいじゃないか。近頃の子供は何を考えているんだ!!」「失礼ね。私のどこが高校生に見えるのよ。これでも短大を卒業して、もうすぐ21になるのよ、21にっ!!」うわっ、いつの間に部屋まで付いてきたんだ。危ない危ない。このテの女とは関わり合いにならないほうがいい。「それは失礼したね。じゃ僕はこれで」部屋に入ろうとすると顔を見た事があると言う。俺の身元を知っている!? 彼女は強引に部屋に入って来る。元カノとの再会を見ていたと言う。彼女の正体は!?
-
-大企業の営業企画室で働く神崎頼子。部長からも企画室ピカ一の社員と言われる28歳、独身のキャリアウーマンだ。おかげで銀行役員の息子との見合いを薦めれたりして、大きな迷惑をこうむっている。今日も部長室で見合いを進められているところに、広報プロダクツから出向してきたチーフの藤井がやって来る。なんと彼は、頼子が大学卒業前に1度だけ遊びに行ったクラブで出会った男だった!? でも向こうは私の事を覚えていないみたい。当たり前か…。生まれて初めてチークダンスを踊って、知らない内にみんなとはぐれて、2人で歩いた夜明けの街。私はいまだに忘れる事なんて出来ない。だってあんな振られ方をしたんだもの…。
-
-学生時代に付き合っていた恋人が突然N・Yへ行くと言い出した。しかも勤めていた新聞社を辞めてフリー・ジャーナリストになるという!?「じゃ…じゃあ、ずっと向こうで…」「そういう事になるかなあ。でも時々は日本に帰って来るけどね」って言って飛び立った切り2年半、1度も帰って来ない。はがき1枚よこさない。大学を卒業したゆずるは、N・Yに支社のある会社に就職しN・Yに転勤。迎えに来た金髪の美青年にときめいたりしていたら、なんとその支社に2年半音信不通だった恋人、宗方博明がいた!?「東京支社から乗り込んで来るだけあってりりしくなったよな。再会を祝して食事でもしようか」ですって!? この薄情者!! 私はN・Yで1人逞しく生きていくんだから!!
-
-
-
-テナントビルのデザインという大仕事を依頼するためイタリアから著名デザイナーを招へいする事になった。アテンドを指示された広美が空港でイタリア人を探していたら、現れたのは言葉と態度だけイタリア人並みに軽薄な日本人、石橋隆一だった。迎えの車の中でいきなり「君恋人いないの?」と聞いてきたり、街並みを見回して「それにしても10年ぶりに見る日本の女の娘は綺麗になったねえ」最低!! あまりにも愛敬のありすぎる石橋に、すっかりへきえきとしてしまう。しかも社長と石橋は、まるで恋人同士のように親しくしている。なのに私を見るとにこやかに手を振って来る。でも仕事の話の時はマジメな顔するのにね。軽いだけの人じゃないみたい…。
-
-執拗に鳴らされる呼び鈴で、ようやく起きたしをり。朝かと思ったら、もう午後の1時!? 嘘―っ、昨夜あんまり原稿が進まないので友人と飲みに行ったら、そのまま眠っちゃったのーっ!!「ごめんなさーい、牧田さーん。まだ原稿で…」と慌てて玄関を開けると、そこにいたのは担当の牧田ではなく、ひそかに憧れていた敏腕イケメン編集者、見城だった!? 牧田が入院したので代わりに来たという。原稿が上がるまで待っているって、プレッシャー。職業欄に小説家と書くようになって5年目、27の冬。そろそろ違う幸せが欲しいなあ…と思っていたのに、よりにもよって見城さんに醜態を見られるなんて。、担当替え早々これじゃ望み薄ね…と思っていたら!?
-
-恋人とデートしたら、なぜか見知らぬカップルと待ち合わせ。すると彼氏が、そのカップルの女と付き合う事になったと言う!?「…ごめん、季実子」と私に謝る彼氏の横で「いいわよね? 清行」「どうぞ、僕に反対する理由は無いし」なんてとんでもない会話が交わされ彼氏はその女と行ってしまった。残された男と私は仕方なく帰る事にしたが、どうしても我慢できずにその男に不満をぶちまける。「私達まだ半年も付き合ってないのに。これからって言う時なのにーっ。あんまりよぉ」「僕にどうして欲しいわけ? 振られた者同士の一夜限りの情事でもしたいのかな?」怒り心頭に達した私は思わずその男の頬を思いっ切り殴って逃げてしまった…!?
-
-そりゃあ25年間も生きてれば、いいかげんバージンを持て余してたわよ。酔った勢いもあったし、ムシャクシャもしてたし。割と好みのタイプだった気もするし後腐れもなさそうだったし。念願のバージン脱出なのに、どうして涙が零れるの? 眠ってしまって忘れてしまおう。どうって事ないわよ。こんな事ぐらい。10代の子供じゃないんだから。ただ、ちょっと思い描いてたのとパターンが違ってただけよ。ベッドに潜り込んでいたら、たまきが叩き起こしに来た。忘れてた、今日仕事があったんだ。銀行の残高が心許ないから仕事は断れない。フリーライターとして出版社に行くと、現れた先方の担当者は、ゆっ、昨夜の!! こんな所でどうして会っちゃうのよっ!?
-
-「あなたが後悔しなければ、苑子さん」「…え、どうして私の名前…」「まだ思い出してくれない? 僕は一目で分かったのに」「あーっ!? 章太郎君!?」なんと彼は7年前にフラれた元彼の弟だった。当時、高校2年生だった彼も今や24歳の立派な大人。でも私は30歳で6歳も年上なのだ。「1週間後、またあの店で待ってるから」とか言われたけど社交辞令に決まってる。友人に「男はみんな結婚相手なんてせこいこと考えてないで、年下の男との恋愛を楽しむくらいしてみなさいよ」と煽られ店へ。でも1時間待っても来ない。やっぱり社交辞令だったんじゃない。それを真に受けてこんな所までのこのこ出て来て。バカみたい。出口で男とぶつかり、もうなんて日なの!?
-
-3年前から付き合い始めて、プロポーズしてくれると思ってた。私を愛してくれてるって信じてたのに、1カ月前ベッドの上で「君とは結婚できない」と告げられた。その上、専務の娘との結婚式に私を呼んで幸せな姿を見せるなんて。引き出物なんて受け取れないわ。ああいう奴だって早く気が付いて良かったと友人の千秋に慰められたが、昨夜も誰かにそう言われて慰められた気がする。飲み過ぎの二日酔いで良く覚えていない。そういえば引き出物はどうしたんだっけ? 確か男だったような。「男の傷は男で癒す!! これが一番てっとり早いの!!」そうよ、あんたの事なんか今度こそ忘れてみせるから!! 物憂げに仕事をしていると、その男が客として現れ…!?
-
-その女は突然声をかけてきた。「あなた、とても不幸そう。私も今夜はとても不幸なの。だから今夜は2人で慰め合いましょう」なんなんだ、あの女は!?「慰め合うだって!? どう見たって、まだ高校生くらいじゃないか。近頃の子供は何を考えているんだ!!」「失礼ね。私のどこが高校生に見えるのよ。これでも短大を卒業して、もうすぐ21になるのよ、21にっ!!」うわっ、いつの間に部屋まで付いてきたんだ。危ない危ない。このテの女とは関わり合いにならないほうがいい。「それは失礼したね。じゃ僕はこれで」部屋に入ろうとすると顔を見た事があると言う。俺の身元を知っている!? 彼女は強引に部屋に入って来る。元カノとの再会を見ていたと言う。彼女の正体は!?
-
-大企業の営業企画室で働く神崎頼子。部長からも企画室ピカ一の社員と言われる28歳、独身のキャリアウーマンだ。おかげで銀行役員の息子との見合いを薦めれたりして、大きな迷惑をこうむっている。今日も部長室で見合いを進められているところに、広報プロダクツから出向してきたチーフの藤井がやって来る。なんと彼は、頼子が大学卒業前に1度だけ遊びに行ったクラブで出会った男だった!? でも向こうは私の事を覚えていないみたい。当たり前か…。生まれて初めてチークダンスを踊って、知らない内にみんなとはぐれて、2人で歩いた夜明けの街。私はいまだに忘れる事なんて出来ない。だってあんな振られ方をしたんだもの…。
-
-学生時代に付き合っていた恋人が突然N・Yへ行くと言い出した。しかも勤めていた新聞社を辞めてフリー・ジャーナリストになるという!?「じゃ…じゃあ、ずっと向こうで…」「そういう事になるかなあ。でも時々は日本に帰って来るけどね」って言って飛び立った切り2年半、1度も帰って来ない。はがき1枚よこさない。大学を卒業したゆずるは、N・Yに支社のある会社に就職しN・Yに転勤。迎えに来た金髪の美青年にときめいたりしていたら、なんとその支社に2年半音信不通だった恋人、宗方博明がいた!?「東京支社から乗り込んで来るだけあってりりしくなったよな。再会を祝して食事でもしようか」ですって!? この薄情者!! 私はN・Yで1人逞しく生きていくんだから!!