田中秀隆作品一覧
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3.8近代の名著として名高い『茶の本』は、明治39年(1906)に岡倉天心(1863~1913)が英語で書きアメリカで出版した書物です。そのタイトルや、再編集された利休の逸話・切腹話が多いことから、「茶道」について説きおこした本とも思われがちですが、実は、ハラキリで欧米に認知されていた当時の日本人を、日本の文化を擁護するために、欧米でも飲まれている「茶(紅茶)」を引き合いに出し、理解を求める意向で執筆されたものでした。七章からなる本文は短いものですが、どう解釈するかは訳者に負うところが大きい書でもあります。今回は、茶の道学実を兼ね備えた筆者が原文に挑んだ、茶の湯関係者待望の一冊です。 今回の新訳では、「茶道Teaism」と「茶の湯 tea ceremony」を明確に訳し分け、「道家思想Taoism」「禅道Zennism」と対置させるとともに、「茶道は、道教の仮の姿であった」と書いた天心の深意にせまっています。 また、英文のパラグラフごとに小見出しをつけているのも、訳者の工夫です。 60ページにおよぶ解説と、岡倉天心略年譜付き。