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4.3命(ぬち)どぅ宝、生きていてこそ――沖縄の戦前、戦中、戦後を駆け抜けた少年・仁(まさし)の切なくも希望に満ちた清新な物語。第9回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した著者が、自身の体験をもとに戦争時代の沖縄を描き出した渾身の書き下ろし。 <1941年> 仁はおない年の信とガジュマルやデイゴの花に囲まれた野山へ昆虫採集に出かけた。サファイヤ・ブルーの海を眺めているだけで毎日が楽しかった。 <1945年> 米軍はガソリンを壕の入り口から流し込み、火炎放射器を使って火の海にした。だが外へ出れば迫撃砲の集中攻撃が待っている。 <1946年> 父との再会に望みを抱き沖縄に帰ってきた仁。そんな彼を待ち受けていたのは、疾走するジープとまずいマッシュ・ポテートだった。
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-昭和29(1954)年、静岡県島田市で起きた幼女殺害事件。難航した捜査の末、警察は自白の強要により犯人を仕立てあげました。死刑判決が確定した赤堀政夫さんが再審無罪を勝ちとるまでの34年8ヵ月間を追い、裁判の行方と司法制度の問題点を検証する珠玉のドキュメント。解説は元大阪高裁判事で弁護士の生田暉雄。死刑確定判決が再審無罪となった四大事件の免田、財田川、松山、島田などは冤罪の氷山の一角なのです。
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-昭和三年、広島で起こった養母殺しの容疑者山本老は、実に五十数年間に渡って無実を訴え続けて再審を請求、「第二の加藤老事件」といわれている。昭和四十九年、千葉で起きた両親殺しの容疑者は「史上稀に見る残忍な凶悪事件」として死刑を言い渡された……。陪審制度支持の立場から、長年に渡って日本の司法・裁判制度の問題点を追及してきた著者が、周到綿密な取材をもとに、冤罪事件に取り組む弁護士たちの、地道で真摯な闘いを描いた異色の裁判ドキュメンタリー。