西條奈加 - 幻冬舎作品一覧

  • 三途の川で落しもの
    4.3
    大きな橋から落下し、気づくと三途の川に辿り着いていた小学六年生の叶人は、事故か自殺か、それとも殺されたのか死因がわからず、そこで足留めに。やがて三途の渡し守で江戸時代の男と思しき十蔵と虎之助を手伝い、死者を無事に黄泉の国へ送り出すための破天荒な仕事をすることになる。それは叶人の行く末を左右する運命的なミッションとなった。
  • 婿どの相逢席
    4.0
    祝言の翌日に、隠居の申し渡し⁉ 小さな楊枝屋の四男坊・鈴之助は、相思相愛のお千瀬の生家、大店の仕出屋『逢見屋』にめでたく婿入り。誰もが羨む逆玉婚のつもりが…… 「鈴之助、今日からはおまえも、立場上は逢見屋の若主人です。ですが、それはあくまで建前のみ。何事も、最初が肝心ですからね。婿どのにも、しかと伝えておきます」 鈴之助の物問いたげな表情に応えてくれたのは、上座にいる義母のお寿佐であった。 「この逢見屋は代々、女が家を継ぎ、女将として店を差配してきました。つまり、ここにいる大女将と、女将の私、そして若女将のお千瀬が、いわばこの家の主人です」(本文より) 与えられた境遇を受け入れ、商いの切り盛りに思い悩むお千瀬を陰で支える鈴之助。 “婿どの”の秘めた矜持と揺るぎない家族愛は、やがて『逢見屋』に奇跡を呼び起こす……。

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