蜂谷涼 - 文春文庫作品一覧

  • 月影の道 小説・新島八重
    3.0
    会津が降伏開城した夜、見上げた空には銀の月、無残に散った親友の美しい顔──。壮絶な籠城戦に男装で参加し生き延びた、会津藩砲術指南役の娘・山本八重は、薩長への突き上げるような憎しみに葛藤する。アメリカ帰りの牧師・新島襄と結婚した時、心に期したこととは。「幕末のジャンヌ・ダルク」と呼ばれ、時代に挑戦し続けた女性の激動の一生。2013年NHK大河ドラマの主人公・新島八重の、誇り高き会津人としての生き様をドラマティックに描ききった画期的小説。
  • はだか嫁
    4.3
    美貌と気立てを見込まれ、江戸で指折りのリサイクルショップ・献残屋に嫁いで十二年。夫が外で生ませた子を育てながらも懸命に店を守るおしのは、ある日、またも夫の裏切りを知り、店を出る決意をするのだが…。時の将軍の寵姫「お琴の方」との交流、女主人としての迷いと決断。それらを経験し成長していく女性を鮮やかに描く時代小説。
  • へび女房
    3.0
    まさかこんな行く末が待っていようとは。明治維新でふぬけになった元旗本の亭主を見限り、自らテキ屋の世界に飛び込んだ女房の奮闘を描く表題作。金髪の子を生み落とした明治政府高官の妻、政府お雇いの外国人に嫁いだ旧藩主の姫君など、激動の世を生き抜く女たちの心模様と身の処し方を細やかに綴る4編。女の哀しさと潔さが胸に迫る新・時代小説集。
  • 紅ぎらい 献残屋はだか嫁始末
    -
    美貌と気立てを見込まれ、江戸でも指折りの献残屋(江戸の高級リサイクルショップ)に嫁いだおしの。夫が外で生ませた子を育てながら、店の女主人として迷い決断しながら成長する、第一弾『はだか嫁』に続く第二弾。理解ある舅・姑とともに大店・仙石屋の暖簾を守るおしのだが、大地震の後、店を追われたもと夫が妾と娘を連れて戻ってきたからさあ大変! 跡継ぎ息子の実母であることを盾に女主人の座を狙う妾のおみね、店を支えてきた誇りを胸に迎え撃つおしの。女同士、進退かけた分け目の戦が始まる。新感覚時代長編!
  • 螢火
    5.0
    明治から大正に移り変わる小樽。活気に満ちた北の街の片隅に、つるの染み抜き屋があった。女の細腕1本で店の切り盛りをするつるのもとには、今日も訳ありの染みが舞い込んでくる。様々な染みに宿る人生と向き合うつる。たまの息抜きは、長屋の住人たちが通う「ちぎり屋」の暖簾をくぐること。消せない過去を抱えた人々が織りなす人間模様。そしてつるにも、決して消えない心の染みが……。心に染み入る連作短篇全5篇。

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