江波光則 - ハヤカワ文庫JA作品一覧

  • 屈折する星屑
    4.0
    太陽系のどこかに浮かぶ廃棄予定の円柱型コロニーには、いまだ一定数の住人が暮らしていた。ヘイウッドとキャットもここで生まれ育ち、唯一の愉しみ――ホバーバイクで人工太陽に衝突寸前まで接近する度胸試し――を繰り返している。将来の展望も生産性もないまま、流されて生きる鬱屈した毎日。だが火星から戦争を嫌って亡命してきた元軍人ジャクリーンとの出会いから、ヘイウッドはどう生きていくのかを模索し始める。
  • 我もまたアルカディアにあり
    3.6
    「我々は世界の終末に備えています」そう主張する団体により建造されたアルカディアマンション。そこでは働かずとも生活が保障され、ただ娯楽を消費すればいいと言うが……創作のために体の一部を削ぎ落とした男の旅路「クロージング・タイム」、大気汚染下でバイクに乗りたい男と彼に片思いをする不器用な少女の物語「ラヴィン・ユー」など、鬼才が繊細な筆致で問いかける、閉塞した天国と開放的な煉獄での終末のかたち。

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