金子成人 - 小学館作品一覧

  • 付添い屋・六平太 龍の巻 留め女
    続巻入荷
    3.9
    時代小説界最後にして最強の新人!  主人公・秋月六平太は、かつて信州・十河藩の供番(籠を守るボディーガード)を務めていたが、家中の権力闘争に巻き込まれゆえあって浪人となった。いまは裕福な商家の子女の芝居見物や行楽の付添い屋(これもボディガード)で身を立てている。  血のつながらない妹の佐和は、六平太の再士官を夢見て、浅草元鳥越の自宅を守りながら、裁縫で家計を支えているが、本人にその気はない。相惚れの髪結い・おりき、音羽界隈を取り仕切る毘沙門一家の菊次とともに、浮き草な日々を過ごしながら、付添稼業を続ける日々だ。  その六平太のまわりには、幸せになりきれないが、一生懸命生きている人たちの悩み事が今日も迷い込むのだった。妹・佐和の祝言までを描くシリーズ第一弾。「雨祝い」、「初浴衣」、表題作「留め女」、「祝言」の四話を収録。人情話ここにあり!
  • 脱藩さむらい
    3.5
    『付添い屋・六平太』に続く新シリーズ!  香坂又十郎は、石見国、浜岡藩城下に妻の万寿栄と暮らしている。お役目は、市中警護、犯罪の取り締まりや犯人の逮捕に奔走する奉行所の町廻り同心頭である。田宮神剣流の使い手であり、御前試合で十人抜きを果たした剣の腕を買われ、斬首刑の執行も行っていた。  浜岡藩は、海に恵まれた土地でもある。漁師の勘吉と釣りに出かけた又十郎は、外海の岩場で脇腹に切り傷のある水主の死体を見つける。浜で検分を行っていたところ、大目付の下知により、死体は持ち去られてしまった。又十郎の義弟兵藤数馬は、水主の死について不信を抱いていた。数馬によれば、水主の正体は、公儀の密偵ではないかというのだ。後日、当然城内に呼ばれた又十郎は、謀反を企んで出奔した藩士を討ち取るよう命じられる。追うべき藩士の名は、兵藤数馬であった――。追討をしくじれば、罪は縁戚にも及ぶという。又十郎の重く孤独な追跡行が始まる!
  • かぎ縄おりん
    3.7
    この親子愛は私の理想――瀧本美織(女優)。 日本橋堀留の「駕籠清」の娘おりんは、番頭の祖母・お粂に早く婿を取り商売を継ぐようせっつかれている。しかし目明かしに憧れるおりんにそのつもりはなく、いざこざには真っ先に駆けつける始末だ。 ある日、「高砂屋」に元奉公人・平吉が人質をとって立て籠もった。目明かしの父・嘉平治や同心・磯部金三郎の目をかいくぐり、平吉が隠れる蔵に迫ったおりんは、隙をつき、得意のかぎ縄で罪人を捕らえたのだった。 その活躍に磯部はおりんを目明かしに勧めようとするが、嘉平治は娘の勝手な行動に激怒し、許さない。思わずおりんは本心を白状する。二年半前、嘉平治は神田明神の祭礼で何者かに足を刺され、今も左足を引きずるようにしている。目明しの親分として活躍していた嘉平治が悔しさを噛みしめる姿を見たおりんは、自分も捕物に携わり、いつか父の敵を見つけると決意したのだ。 娘の言葉を聞いた嘉平治は、翌朝、おりんを伴い磯部宅を訪れた。そして、まずは下っ引きとして務めさせ、目明かしにふさわしいか見極めたいと申し出る。おりんは父のあとを継いで、十手持ちになれるのか。時代劇の名手が贈る、痛快捕物帳、ここに開幕!

最近チェックした本