何回読み返したか……!
好きすぎる。
もう、全設定とキャラとストーリーと展開と絵のタッチがもうツボすぎる。
それでもって意外なのが、
フィクション設定のはずなのに、
「そういう力」のある人の特徴だったりがかなりリアルに描かれていて、
「え、この先生もしかして視える人?」と思うくらいだった。
私は所謂視える(遠野タイプ)だ。
視えるゆえに、子どもの頃には嫌がらせを受けたり嘲笑の的にされることも多く、辛い思いや悔しい思いを沢山してきたので、私は心の底からずっと人間が大嫌いだった。
しかも遠野ほどではないにしろ、私も多少祓えるクチで、加えてB型なので、
興味のある人間以外に塩対応なのも、
作中で善良霊とされる存在を、視たところで意味が無いので基本的に見ないようにしているのも、
遠野とかぶる部分があまりに多く、その気持ちが本当によく分かる。
強いては、子どもの頃の体験が、結局は大人になってからも自分の価値観に大きく影響するので、
子どもの頃に、憑かれたヤツを助けて感謝されるどころかダル絡みのネタにされ、嫌な思いをしたことの方が多ければ、当然人間嫌いにもなるというものだ。
幸い私は度重なるキッカケを経て、冥界以外の高次の存在と繋がれるようになり、今では霊と直接関わることも少なくなったが、
それでも今なお、人間より目に見えない世界が好きであることは変わらない。
そして、私はパートナーを得ることを諦めたが、遠野は牧瀬と結ばれ、安定と幸せを得た。それが何より、何より嬉しい。
フィクションだから、作品の中だからこそ成り立つ、最幸のハッピーエンド。
リアルで力を持ち、トラウマを多く抱えていると、なかなか漫画のようには上手くいかないのが当たり前なので、せめて作品の中だけでも、自分によく似た境遇や性格を持つ登場人物が幸せになってくれることは、私にとっても浮かばれる結果になる。
……何のレビューだこれ。笑