面白い部分は確かにあるのですが
公開されたのが2013年のWeb小説、現在もWeb上で公開・執筆が続いている長寿作品ということで第1巻を読破しました。
確かに面白いと感じる部分はあったのですが、なんか受け付けられない部分も多々あったので、今後読まれる方の参考になれば。
ただしネタバレを含みますので純粋にお話を楽しみたい方は読まない方が良いかもしれません。
面白かった点
主人公サイドを精神的に追い詰めていたいじめっ子達が爽快なまでにボコボコにされる点。
主人公のスタンスからして勧善懲悪タイプのお話ではないのですが、最終的に陰湿な嫌がらせに苦しめられていた主人公サイドが敵対勢力にきっちりと物理的・権力的な報復を行い再犯の芽をしっかり摘んだ上で次巻に続いていく構成は魅力的に映りました。
元がWeb小説媒体というだけあって会話文中心の文体で話が進む為、非常にスピーディに物語が展開されていき続きが気になる構成となっています。
悪印象を持った点(多いです)
全体を通して説明不足です。
会話文中心にテンポよく進むと言えば聞こえはいいのですが、その為に状況を説明するための文章が犠牲になっています。
その為、今誰が喋っていてどんな状況なのかが分からない個所が非常に多い。
その上で主人公の自分語りは、長い。
一人称視点なので仕方が無いのですが、後半になる程その自分語りは更に長くなり、その上で肝心の知りたい部分は端折られたりするのでモヤモヤが残り、事前の伏線なども無い為突然新たな事実が湧いて出た様な展開描写にも繋がっています。
最後に、主人公があまり好きになれませんでした。
根っからの善人ではないという前置きはさておいても、基本どこか他人を見下し気味で上から目線な発言や行動が多く、自分の無礼で攻撃的な行動に対する善悪の葛藤はほぼありません。自分の強さに酔いイキってるとさえ見れます。その癖、威圧的な逆らえない人物を前にして自身のやり過ぎを棚に上げて弱者ぶるという面があり…。
また、主人公の一人称全体に物事を茶化すような物言いが多く自身を正当化、無問題と肯定する描写・傾向・展開が続き、それを疑問視・咎める者も存在せず終始周りから「いい奴」扱いされているのが読んでて辛かった。暴虐な主人公の好き嫌いで世界が裁かれているみたいな傲慢な理不尽さがある。
そういう趣旨の作品ではないと言えばそれまでなのですが、私には合いませんでした。