生きづらいだろうなと思う
人物の描き方がとても繊細で、誠実でとても感動しました。
だからこそ、ドラマ版の、とても偏った人物の描き方にはとても残念に思っています。
アサや青田さんは生きづらい性格だろうなと思う。
人生では理不尽なことに遭ってしまうことはある。そこには理由なんて無い。誰にも責任なんてない。
アサの母が言ったように、出産になんて、ちゃんとしてても流れることもあれば、ちゃらんぽらんでも産まれるものは産まれる。
努力しても叶わないこともあるし、努力しなくても叶ってしまう。
まさに神様がサイコロを振って決めているみたいなもの。
健常に産まれる子、特性を持って産まれる子、誰もコントロールはできない。(特性を持った子が不幸になるとも限らない)
でも、アサや青田さんのような「合理的」な人たちにはそれが受け入れられないんだと思う。だからこそ、「非合理的」な出産というものを嫌悪していたんだと思う。
自分のことは嫌い、そんな自分に似た子になったら嫌。自分の子供を愛せるか分からない。
どんな子どもになるかコントロールできないなら、出産なんてしません。
予想外なんて嫌です、ゼロリスクでお願いします。
こういった考えなんだと思う。
でも、そんなことはありえない。それは人生そのものの否定だ。
家から一歩だも出たらリスクだらけだ。交通事故で死んでしまうかもしれないし、通り魔に襲われるかもしれない、、、
それはみんな分かっているし、そのリスクを受け入れている。だからこそ人生を懸命に生きる。
それは何も考えていない訳でもない。自分だけは大丈夫だと思うのも、ドラマ版の青田さんが言うように決して「傲慢」ではない。
傲慢なのは青田さんの方だろう。
だから、私は哲也のことを否定はできない。色々あるかもしれないけど、まあなんとかなるだろ。
これが一番大事な考えじゃないだろうかと思う。
本話を読んで改めてそう感じました。
いろいろ考えさせてくれる傑作だと思います。
ぜひいろんな人に届きますように。