あらすじ
榎本健一がくれたキューピー人形や、高倉健と江利チエミの結婚式の写真、さらには東郷青児が描いてくれた似顔絵まで……。女優の中村メイコさんの家には、数々の「宝物」があった。
しかし79歳の時、決断した。大切なモノを捨てよう──。
過去にとらわれる気持ちを断ち切らないかぎり、人生の最後を軽やかに生きることはできない。まず宝物を手放したメイコさんは、洋服や食器も次々に捨てはじめ、最終的にトラック7台分のモノを手放した。
モノを捨てるのは、誰だって寂しい。思い出が詰まった宝物ならなおさらだ。「断捨離」が世間でどれだけ流行っていたとしても、気が進まない人も多いはずだ。
メイコさんがたどり着いた結論は、「モノにはお別れ時」があるというもの。悲しいけれど、どんなモノでも天国に持っていくことはできない。だから、「仕方ないわね」と受け入れて、さよならをする。
'19年には骨折と入院を経験し、コロナ禍で女優業も思い通りにならない。そんななかでも明るく生きる喜劇役者が語る「生きるヒント」
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
最後の片付け。
そんなメイコさんの意気込みを感じる片付け本。
美空ひばりさんとの最後のやりとりは泣けた。
そして、メイコさんの天真爛漫な生き方や、考え方、過ごし方、これはとても共感!
ついでにいえば、そばにいる旦那さんのツッコミも適格!
80過ぎのじーさんが、パンスト捨てる姿見たくないなら、今のうちに片付けてくんねーか?
って。まさによね。笑
他にも、ばーさんになって、写真に写ってる人は誰?って子どもたちが思うくらいならば、捨ててしまってあげるのがエチケットだよ。と。
この捨てられないメイコさんにボソリと一言ツッコミを入れる旦那さまが素敵でした!!!!!!!
面白い!芸能界ネタも、三島由紀夫が割腹の3日前に読んだ娘の詩。黒柳徹子とのやりとり、などなど、なかなか聞けないエピソードがほんとに面白かった!!!!!!
Posted by ブクログ
メイコさんは、常識や観念にとらわれない自由な人だ。
長く芸能界に身を置きながら、妻として母として嫁として立派にやり遂げておられるのが凄いと思う。
自然体でステキな生き方だな。
Posted by ブクログ
「大事なものから捨てなさい」、一見逆説に響く。人は大切なものほど手放せず部屋も心も荷物であふれる。だが本当に必要なものは案外少ない。むしろ執着が視野を狭め自由を奪う。彼女は家財を整理し思い出の品さえ惜しまず捨てたという。すると残ったのは軽やかな日常といまを生きる余白だった。私たちもまた失うことで得られる豊かさを見直すときに来ている。大切さの基準を問い直すことが新しい幸せの扉を開く。
Posted by ブクログ
片付けコンサルをされている方がおすすめされていたので読んでみましたが、片付けというよりも生き方のエッセイでした。
華やかな世界で生きられてきた方なので、思い出の品に出てくる著名人がすごい!これは本当に整理するのが大変だ。オークションで売ったら凄い金額になるかもしれないのに…と下世話なことを考えてしまった(そんなことしたら、変な評判が出てしまうだろうから、つくづく著名人は難儀!)
【個人的に参考になった部分】
「ときめき」ではなく、「実用性」が捨てる基準。
歳を重ねたら、パステルカラーの服を着る。
Posted by ブクログ
・ムリに趣味を持とうとしなくていい。
・お金が無いのを嘆くのではなく
「年金暮らし役を演じる」と考える
・飾ったお花が枯れたら
「楽しませてくれてありがとう」と言って捨てる
Posted by ブクログ
収入が贅沢な暮らしができなくなったり、急に狭い家で暮らすことになる等、大きな変化があった時。
今度はこういう役ね、と軽やかに順応する姿が印象に残った。女優さんならではだな。
ハウツー本というよりかは、中村メイコさんの人生を見せてもらったような感じ。