あらすじ
今の時代では書いてはいけないことかもしれない。それでも私は今だから書き記しておかねばと思った。
コンプライアンスがそれほど問題とされなかった時代でも、何度も何度も出入り禁止ばかりを食らっていた男がいた。しかし、男はそれを乗り越え、天才と称されて、多くのフォロワーを生み出し、TVの世界を劇的に変えていった。その男のことを語ろうと思う。
【目次】
プロローグ
第1章 斜視
第2章 運不運
第3章 スタートは制作会社のAD
第4章 ディレクターデビューは雨傘番組
第5章 正月特番で最低視聴率、日テレ出禁
第6章 東大生の血をたこ八郎に輸血する実験で出禁
第7章 「おれ、テレビ界に革命起こしてみせますから」
第8章 『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』
第9章 やしろ食堂のX JAPAN
第10章 土屋敏男とガンジーオセロ
第11章 プロデューサーとの乱闘で出禁寸前
第12章 不肖の弟子と再会
第13章 ねるとん紅鯨団
第14章 浅草橋ヤング洋品店
第15章 江頭2:50のグランブルー
第16章 日本共産党から出禁
エピローグ 斜視との別れ
あとがき
参考資料
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
世代的にテリー伊藤はコメンテーターだと思っていたら狂気的な天才ディレクターだった。
知らなかった。今で言うYouTuberみたいな企画。
ほぼコンプライアンス的にアウトな内容。
まさに鬼神がふさわしい。
ただし、ここで言う天才とは地道な基礎訓練にどれだけ長時間やる続けたかと言うこと。
一日中、笑いのアイディアやヒントを探し続けた結果が「早朝バズーカー」などの狂った企画。
本当に最高だった。
江頭2:50の章は涙が止まらなかった。
学生運動をする人種は、「肩が弱かった」腹抱えるくらい笑った。
Posted by ブクログ
面白くないわけがない、テリー伊藤の評伝。しかも著者は『上野アンダーグラウンド』、『全裸監督』の本橋信宏。
冒頭の、オリバー君(人と猿の間の生物ではないかと言われた)をホテルのスイートルームで接待した(騒ぐので檻に入れて蹴飛ばしたら大人しくなったという)エピソードから始まり、学生時代にデモで投石が目に当たった壮絶な体験と医者と看護師の無慈悲な言葉により斜視になってからの人生模様に、一日で読み終えてしまった。
面接では一点でも良いところがあったら他はダメでも採用する、ただ性根の真面目さとか礼儀は重んじる、ADにも白いパンツを履かせ、スタイリッシュさを求めるなど、伊藤の部下を見る目や育成に着目して読んだ。
『テレビに出たいやつみんな来い!』ってものすごく印象に残ってるが、たった10回しか放送されてなかったのか、と驚いた。
エンディングの美しさを含め、満点の本。
Posted by ブクログ
やっぱり文章だけだと熱量が伝わらないので、ここはひとつNETFLIXに映像化してもらわないと。その際は当時のテレビ画像をふんだんに使ってね。
ただノスタルジーは少なめで。