【感想・ネタバレ】太陽の子 GIFT OF FIREのレビュー

あらすじ

1945年の夏。軍の密命を受けた京都帝国大学・物理学研究室で、原子核爆弾の研究が進んでいた。若き研究者・石村修が実験に没頭する日々のなか、建物疎開で家を失った幼馴染の朝倉世津が修の家に居候することに。時を同じくして、修の弟・裕之が戦地から一時帰郷し、久しぶりの再会を喜ぶ3人。ひとときの幸せな時間のなかで、戦地で裕之が負った深い心の傷を垣間見る修と世津だが、一方で物理学に魅了されていた修も、その裏にある破壊の恐ろしさに葛藤を抱えていた。そんな二人を力強く包み込む世津はただ一人、戦争が終わった後の世界を見据えていた。死への恐怖や未来への希望、それぞれの想いを受け止め、自分たちの未来のためと開発を急ぐ修と研究チームだが、ついに運命の8月6日が訪れてしまう。戦争に翻弄されながら、未来へ向かう若者たちの青春グラフィティ。柳楽優弥×有村架純×三浦春馬×監督:黒崎博 映画ノベライズ!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

8月15日は終戦日であり、今年で戦後80年を迎える。
今までは戦争物語は戦地に行く人にスポットライトである事が多かった。
この作品は科学者の立場で国内から国を守るという物語である。
徴兵を免れた人達にも葛藤を抱えていたんだなぁと。
自分たちのやっていることは国の為になっているも信じつつ、時には信じられなくなる。
戦争は本音を言わせず、自由もなく、時に思考や教育を染めてしまうのがとても恐ろしいものだと思わせる。
修と陸軍に入った裕之、幼なじみ世津との会話が儚いものだった。悲しい話だけど映像を観ようと思った。

0
2025年08月16日

Posted by ブクログ

学問が戦争のためにつかわれること、
命が戦争のためにつかわれることのつらさを
すごく感じる作品だった。

どうしても浮かんでくるのは三浦春馬さん。
おしい俳優さんを亡くしたな。
とてもつらくなる。

0
2024年04月11日

Posted by ブクログ

ドラマ版を見て、いまひとつはっきり読み取れなかった主人公の心の動きが丁寧に描かれていて、とても良いと思いました。時代は戦時下ですが、本作のテーマは戦争そのものではなく、そこに生きる若者たちのふだんの暮らしや青春ならではの苦悩といったもの。だからこそ戦争という恐ろしい時代背景がより鮮明に、読む者の心に影を落とすのだと思いました。本作ではドラマ&映画版には無かった「その後の修と世津」が少しだけ描かれています。二人の関係がどうなったのかははっきり読み取れませんが、そこが良いです。想像にまかせて、幾通りものラストを楽しみたいと思います。

0
2021年07月26日

Posted by ブクログ

どんな立場であっても、どんな時代であっても、今自分ができることを精一杯やること。戦争の苦悩、それを乗り越えた先の明るい未来を見ることができた。この作品の登場人物のおかげで今の私たちの暮らしがあると思うと感謝したくなる。今年も原爆投下の日にきちんと手を合わせたい。

0
2021年07月25日

Posted by ブクログ

今日は終戦記念日。(言葉にするたびに「記念か?」とも思うけども)あんなおぞましい、愚かな争いは繰り返してはいけないし、世界でいまだに消えない紛争の存在のことも、考えていかないといけないと思う。…なんにもできないけと(涙)
太陽の子、先に映画を観た。時期も時期だし、亡くなった三浦春馬くんの生きてる姿を見たいなって、そんな動機で選んだ映画。普段、子どもたちのお世話と仕事と家事とで、なかなかゆっくり時間は取れないから、こういう強制的に別空間に連れてってもらえて、考えさせられる時間、貴重だな〜って改めて思った。映画が先だと、映像でイメージできる良さと、文章を読んだ後に隙間を埋めていくような工程が重なって、これはこれで良い。あのシーンはこういう背景が隠れていたのか、などと理解が進む。逆に言うと、この本は本だけでなく映像も見てほしい、と思う。

0
2021年08月15日

Posted by ブクログ

絶望的な状況のなかで実験を続けていく姿が痛々しい。生きることの意味をこの時代の若者が教えてくれる。だけに、三浦春馬のことを思い出すと悼む。

0
2022年02月06日

Posted by ブクログ

映画観たいと思ってたけど、キャストの事情でちゃんと観れる自信がなくて、本に手を出してみた。
映画を本にしたものなので、情景が思い浮かびやすかった。


なぜ戦争をやってはいけないのか
なぜ戦争をしてしまったのか
なぜ戦争をとめられなかったのか
色んな事情があるのかもしれないけど(それはなかなか理解できないと思うけど)

ある一家の、ある青年たちの、ある学者たちの、その姿に焦点をあてたことでよりリアルに伝わってくる。
その研究はどう考えても無謀でしょーと思えるけど「延々に完成されない研究」をわざとやっていたのかもしれない。


こんな時代に生まれなくてよかった と思うのではなくて、いまもどこかで規模の大小ありながらも戦争が起きているわけで。

自分にできることは 自分にできることは 自問自答して繰り返すしかない

0
2021年11月15日

「小説」ランキング