あらすじ
同居相手は19歳 彼女が着てる制服は、ニセモノ。
若手のエース管理職として働く社畜 堂本広巳。日々に疲れていた広巳は、偶然から関係を持った少女 明莉が働く、ある店にハマってしまう――
「今日も……抜いてあげるね――」
そんな毎日の中、休日の職場トラブルで呼び出された広巳を待っていたのは、巻き込まれていた明莉だった!?
「私行くとこないんだよね―― お願い、一緒に住ませて!!」
突如始まった同居生活の中、広巳と明莉は問題を乗り越え、二人で新たな道へと歩み始める。
社畜×19歳の合法JK!?
いびつな二人の心温まる同居ラブストーリー、開幕。
※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
既刊2巻。2巻でも満ち足りた終わり。
現代日本の暗部を描いた異色のライトノベルです。
ヒロインの源氏名あゆみ、こと藤村明莉は可愛いくてちょっとだけ肉付きが良くて話上手で気遣い上手で人気嬢であるのも納得の偽JK。40原の描く制服着た明莉の姿最高、他にお風呂のシーンの超布極小水着とかも。
客と推しの風俗嬢の関係だったところに嬢が押し掛けて同居が始まるなんて、夢のような話で桃色成分だらけの内容と想像した。確かに明莉が迫る所などライトノベルで描いていいんかい?と思うほどエッチで漲った。が、その後主人公のコンビニ店長や明莉の過去が明かされる所で泣きそうになった。特に2巻で明らかになった明莉の過去には考えられされたし、それからの立ち直りに感動した。
この作品は援交、貧困、いじめ、DV、自殺、性搾取など現代日本の色んな暗部を扱う。またSNSで振り回される"自己責任"という言葉の使われ方に登場人物の悔恨から確固とした考えを述べている。
心を打つ作品でした。2巻の終盤の酔っ払った主人公が明莉に言う、明莉の過去を知った上で言う言葉、本当に素敵です。
この本もライトノベルだから風俗嬢が出てくるからと表紙だけで否定するんだろうな。
Posted by ブクログ
重い。じんわりと重い。
テーマ選びは往年のケータイ小説のようでいて、でもこの主人公像は「ラノベレーベルから、ラノベ読者に向けて書かれた作品」だからこそ生まれたものって気もする。
主人公はただ優しいようでいてその実過去のトラウマからだいぶ大きな歪みを抱えていて、ヒロインも半端者を自覚しながらグレーゾーンをふらふらしてるような子で、そんなダメな奴等のダメな部分への愛みたいなものを感じる作品だった。
Posted by ブクログ
いちゃラブなラブコメが読みたいなら読まなくていい。じっとりとした作品。
まずライトノベルの舞台としてよくある学校やエンタメ系要素も出てこないし、主人公が特別秀でているわけでも登場人物が羨望の眼差しを向けられるほどの美人というわけでもない。
主人公だってバイト上がりのコンビニ店長で、ヒロインはJKリフレの女の子で、あるいはフリーターの女の子達で、普通のライトノベルにある登場人物たちの煌びやかさと言うものは殆ど無い。
分別のついた30歳の社会人である広巳とJKリフレで働く19歳の明莉。
19歳という子供じゃなく、かと言って大人とも言えない歳の明莉は不安定な生活の中で広巳の与える無償としか取れない優しさに、戸惑いを覚える。
経験から無償の施しなんてものは無いと知る明莉と、関係を迫らず、下心も見せず、それでいて常連として明莉の店へ通う広巳。
何故広巳は自分の元へ通うのか?下心もなく優しくするのか?グレーな店に身を置くが故の葛藤には説得力があり引き込まれる。
清らかさなんか無くて、それが刺さる。
甘酸っぱい青春も、青々しい男女のふれあいもなく、職業としての手慣れた男女描写や痴情の縺れが生々しい。
現実のどこかでこんな事が起きてるんだろうな、と思ってしまうような生々しさがとにかく読んでて読者を不安にさせて、早く先を知りたいとページを捲らせる。
ライトノベルらしくは無い。ただ金賞を取ったと言うのはとても納得。
多分合う合わないはハッキリ分かれると思うが、色んな人に知ってもらいたい作品だ。
面白いと思う
タイトルの通りで2巻通して読んでみて面白いと思った!
某作品と似ているのは確かで、自分もその作品は凄く好きで何度も読み直しもしたが、その作品が楽しめる方ならこの作品も十分楽しめると思う。
詳しい内容に関しては読み直し、読み比べをしてから書いてみたい。
ただ1巻だけだと消化不良感、作者の想いが見えづらかったので2巻まではとりあえず読んでみた方が良さそう。そして今後も読んでいきたい作品だと思う。
Posted by ブクログ
最近流行りの女子高生同居系ラブコメ。
でも題名どおり制服を着ているだけで偽女子高生なんだけど^^
それはともかく既存の作品よりも性的な部分の描き方が赤裸々でラノベとしては若干アウトなんではないかと思ってしまった。
だってJKリフレとか風俗とか普通に出てくるし、かと言って一般文芸ではないなあ。
やっぱりラノベでしか出版出来ないだろうなあ。
JKリフレで働くヒロインの生き方や考え方はギブアンドテイクとしての割り切りがあって頭から否定は出来ないけれど、人の善意を信じられない所にはそれまでの人生経験の痛ましさを感じてしまう。
主人公が彼女に手を出さない様は『ひげひろ』の吉田と行為としては似ているけれど、その意図はまったく違って、最初は良く分からなかったけれど、ラスト近くで明らかになる事情はある種の贖罪なのだと分かる。
そう言う意味ではこの物語は主人公とヒロインふたりの固く強張ってしまった心を互いに溶かしていく物語なのだろう。
ただ読み終わって手放しでは喜べない感があるなあ。
まだ二人の想いが相手にちゃんと届いたわけでもないし。
あと、もう少し開放感が欲しいと思った。