あらすじ
伯爵令嬢のフィオナは視てしまった。身体が弱いのではと言われているけれど巷の女性の関心をさらっている公爵ヴィンセント様に、人ならざるモノが大量にくっついているところを!! 黒い蛇やヒヨコ、スライムがてんこ盛り。驚きのあまりやらかして、後日断罪パーティー（仮）に招かれたと覚悟して臨んだら、「もっとお話がしたいと思ったからなんです」とむしろ気に入られていた模様…？ そのうえ、ふれると体調がよくなるからと彼のそばにいることになって!? 公爵様の体質改善ラブファンタジー！ ※電子版はショートストーリー『ヴィンセントの願い』付。
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なんていい話だ…。
もう、すっごくおもしろかったです！
文体も読みやすくテンポがいいし、人ならざるものを見てしまう女の子と、人ならざるものに好かれてしまう男の人のかわいい恋のお話ですが、もういろんな人の優しさとか愛情とかがそこここに溢れており、幸せな気持ちになるお話でした。
偏見とか身分差とか、自分を卑下する要素など掃いて捨てるほどあるけれど、どれともうまく付き合っていける力を示してもらったような気がします。
フィオナのユーモアさも繊細さも素敵だし、ヴィンセントの強さもすさまじく素敵でした。
超癒されます。
個人的には犬の精霊のシーンが1番好きでした。犬はいい。
タイトルの「つかれやすい」が何故平仮名なのかと思っていたら、「憑かれ」ではなく「付かれ」で「疲れ」とかけてた。
てっきり悪い物にとりつかれやすい公爵をヒロインが助けて溺愛されるのかと思っていたら、
悪い物がまさかの精霊で、懐かれすぎているだけという・・・。
まぁ公爵に実害があるのでヒロインが助けて溺愛されるのは間違いないんだけど、
思ったのと違って肩すかしをくらった感じです。
内容はそこそこですが
着眼点はまあまあいいのに、引き延ばしているのか薄っぺらい感じがしました。この長さにするのなら、もっと心理描写を増やすとか、ロマンスっぽいものを加えるとかした方がいいと思います。そもそも精霊が視えるのに、そちらのからみは最後だけというのはしょぼいと思います。さらに、起承転結の境目も落差が少ないのでインパクトに欠けているし、詰めも甘いし、読んでいて高揚感を感じませんでした。たとえ値段が半額でも☆２つというところでしょうか。
