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Posted by ブクログ
仏教の本質とは?シンプルでありながら、説明するのが難しい基本の概念「四法印」を、日常的な言葉で、たとえ話を交えつつ、わかりやすく解説する書籍。
ブッダは、天上の存在ではない。ゴータマ・シッダールタという名の普通の人間として、次の4つの真実=「四法印」を語った。仏教徒とは、これらを受け入れた者のことをいう。
①組み合わせによって成り立つすべてのものは無常である
万物は組み合わせで成り立っており、相互に依存し、変化する。そして、無常は死ではなく、変化である。万物が無常であることを覚えていれば、憶測や信念、価値観にとらわれにくくなり、希望や絶望に振り回されない。
②すべての感情は苦しみである
感情には必ず判断の要素がある。従って、すべての感情は一種の偏見であり、誤解に基づくものである。誤解は自己への執着から生まれるが、自己もまた1つの誤解であり、究極的には存在しない。それに気づかず自己に執着するという無知こそが、苦しみと痛みを生む。
③すべてのものは本質的には存在しない
私たちが存在すると確信しているものはすべて、本質的には空(クウ)である。私たちの日々の体験は、不確実さや不安であふれているが、そうした苦しみは思い込みから生まれた幻であり、実際には存在しない。
④涅槃とは概念を超越したものである
シッダールタが自己への執着に打ち勝ち、到達した境地は「涅槃」と呼ばれている。涅槃とは、思い込みからの解放を意味し、幸福や不幸といった二元的な概念のすべてを超越したものである。