【感想・ネタバレ】世界を変えた14の密約のレビュー

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Posted by ブクログ 2021年06月26日

“密約”等と言えば、或る事象の背後に少数の関係者達による申し合わせ、または暗黙の了解のようなモノが存在していて、御蔭様で最近の展開が見受けられるとでもいうような、或る種の「陰謀論」というようなことを想起するかもしれない。が、本書はそういう内容でもない。
現在の世界で、人々の暮らしや社会は、史上の如何...続きを読むなる時代の人々も経験していないような速さで変質し続けているかもしれない。そういうような変化は、或る時点での少数の人達の話し合った事柄、構想した事柄が契機で何かが起って、そこから展開し、現在に至って「思いも掛けぬ凄い動きになる可能性?」となっているのかもしれない。本書は、そういうように「思いも掛けぬような様相になるかもしれない、様々な分野の動きを一寸考えよう」という中身なのだと思う。
本書の著者は、英国で所謂“調査報道”という内容を綴る方で、そしてその“調査報道”の内容に依拠した映像コンテンツを制作しているという方である。眼前に在る「今日の世界」への道筋について「多分アレが契機で?」ということが示され、「こういう方向に向かっている?」というような予想し易い展開が示されるという内容だ。そして全般に「善いか?とでも問われれば、即答はし悪い…何か引っ掛かるが、と言って、如何しようということを簡単に論じられるのでもない。他方で、本当に善いのかという思いを禁じ得ないような…」という、「世の中、本当にこういうことで善いのか?よく解らないじゃないか?!」とでもいうような、著者の逡巡というのか、迷いのようなモノが滲んでいる内容であるような気がした。そして、読んでいて「本当にこういうので善い訳か?」というような念が沸き起こることも禁じ得ない。そういう辺りで少し「複雑な読後感」を抱くと言わなければならないかもしれない1冊だと思った。
「世界は、等しく不平等になりつつある」というように文庫本の帯に在った。が…この国では「寄って集って相対的に貧しいという状況に突き進んでいるのかもしれない…」とも思えるような雰囲気も否定出来ない中、やや複雑な想いでこの「世界は、等しく不平等になりつつある」を読んだ。
「全然知らなかった…」を知る契機になったとか、「知っているようなつもりで不鮮明…」が明らかになったとか、そういうのとも違う。「巧く言葉に出来ないのだが、漫然と感じる、些か不穏かもしれない空気感」とでもいうようなモノに、少し“形”を与えてくれたというような、そういうことを本書を読んで感じた。
史上の如何なる時代の人々も経験していないような速さで変質し続けているような人々の暮らしや社会という状況は、個人が如何思おうと、如何行動しようと、余り変わらないのかもしれない。が、「本当にそれであなた自身は善いか?」と、「自身の課題」として考えることは随意な筈だ。「その他大勢の“自主研究”…顧みるに値せず!!」と切り捨てられることは必定かもしれないが。それでも、或いは所謂“ディストピア”の物語の系譜となる文学が描く世界以上の状況が現実になるかもしれない世界で、「自由な個人」として色々と考えてみたくはなる。
複雑な読後感の1冊ながら、広く御薦めしたい…

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Posted by ブクログ 2023年05月04日

損得勘定に基づき冷徹に下された事業判断、問題を作り出して解決策を売ること。それが世界を変えた。貧富の格差が種の格差になり、ロボットが人間の奴隷を使う未来。中間層が消え、再分配は政府ではなく企業が決める。

現代の様々な最新、賞賛するような本ばかり読んできたこと、異なる見方もあるということを知った。特...続きを読む定個人の密約じゃなくても、世の流れがなるべくしてなってきたのじゃないかな、と思った。

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Posted by ブクログ 2021年10月24日

納得できる項目だけではない。
ちょっとこじつけっぽいかなと感じるところもあり。
全体的に見ればそういうことだろうなって思えるが。

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