【感想・ネタバレ】NLPの原理と道具「言葉と思考の心理学手法」応用マニュアルのレビュー

あらすじ

NLPとは何か? NLPと呼ばれる考え方とはどんなものか? もしこのような質問を受けたら「どんな分野であれその道に優れた人々を研究して、そのパターンを学ぶ方法」だと答えるだろう。

NLPは、人にその本領を発揮させるための芸術でもあり科学でもある。人は誰もその人独自の人格とスタイルで物事を行なうし、それは言葉や技法を超えたものだから芸術である。また、あらゆる分野で際立った業績を挙げた天才的な人々のパターンを解析する方法と手順を持っているから、それは科学でもある。この手順をモデリングといい、それによって発見されたパターンや技法や技術は、カウンセリング、教育およびビジネスなどの分野でより有効なコミュニケーション、能力開発、迅速学習を求めてますます応用されている。

NLPは我々がこの世の中で本当に望ましい結果を創造する実際的な技法であり、人々にとって価値を生み出す手順でもある。これは卓越したものと平凡なものとの違いを研究することである。そして、教育、カウンセリング、ビジネスおよび治療にきわめて有効な技法を提供するのである。

NLPは自分のうまくやったことを解析し、繰り返しできるようにする。これはあなたの才能を見つけ出し発展させる方法であり、人間に潜む最善のものを引き出す方法である。

本書の内容に関して最も重要な質問は、「役に立つか?」「うまくいくか?」である。やってみて何が役に立つか、何がうまくいくかを見つけてほしい。もっと大事なのは何がうまくいかないかを見つけることだ。そのときはうまくいくまでやり方を替えることである。それがNLPの精神なのだ。

本書の目的は、増加の一途を辿っているNLPに興味を持つ人たちと話し合っているうちに感じられた要望に応えることである。我々はこの分野の概観を伝えられるような本を目指して書き始めた。これによって、人の思考過程に関する考え方や、人が現に変化し得ることに我々が感じている興奮を分かち合えるはずだ。変化のための道具として容易に応用できるように、最も役に立つ技法や形式やテクニックの大部分を網羅した。通読された後は参考書として役に立つであろう。

※本書は『NLPのすすめ――優れた生き方へ道を開く新しい心理学』(株式会社チーム医療、1994年)の新装版です。

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Posted by ブクログ

パッと見、表紙は胡散臭そうだけど、書いてあることは、至ってまともな内容。

読んでると、少々堅苦しい言い回しだったりで、読むのをやめちゃう人がいてもおかしくないかもしれない。

この本の内容を自分なりにざっくり3文でまとめると、

①視覚、聴覚、触運動覚のタイプを認識して活かす
②何よりまず相手に寄り添ってから導く
③言葉は適切に使えば強力な武器になる


ざっくり気になったところは以下。
300ページもあれば、箇条書きもそれなりに。

・我々は五感を通して世界を経験し、理解し、反応する

・我々は興味に注意を向け、その他を無視する

・違いは世界にあるのではなく、フィルターにある

・失敗はなく、結果があるだけ

・結果=フィードバック=気づきを得る絶好の機会

・目的を達するのに必要な内的リソースは既に持っている

・学習の四段階
①無意識的無能 ②意識的無能 ③意識的有能 ④無意識的有能
無意識的有能が何か大事な情報を落とした状態の可能性もあり、②へ戻ることも必要

・成功するために重要な3つのこと
目標、鋭敏さ、柔軟性

・何を言うかではなく、いかに言うかが大切
(言葉7% 声の調子38% ボディランゲージ55%)

・コミュニケーションの意味は、相手の反応で決まる

・成功する人たちはラポールを成立させる

・ペース合わせとリード

・橋がかかっていれば、相手はリードについてくる

・相手の言葉を認めることでラポールを得る

・必ずしも賛成する必要はなく、
「しかし」を使わず、「そして」を使う。
(否定ではなく、拡張する)

・視覚、聴覚、触運動が主要システム

・代表システムはどれかに偏りがち
(12歳頃には明らかな好みが現れている)

・同じ代表システムを持った人同士は仲良くなりやすい

・言葉の選び方でどの代表システムかわかる

・大勢の人に話しかけるときは、叙述語を混ぜる

・視覚派には言いたいことを見せる

・聴覚派には大きな声ではっきりと聞かせる

・触運動覚派には押し出しを聞かせて意味を掴ませる

・ある経験を内的感覚相互の間で翻訳できる
⇨散らかった部屋を見て不快に感じ、何も思わない友人には、「ベッドに痒くなる粉を撒かれたようだ」「調子はずれの楽器の音を聴くような不快さといえばよいかもしれない

・目の動きから、代表システムを把握できる

・身体、心、言葉が揃って反応しないわけにはいかない

・ある感情を引き起こすものは何でもアンカー

・アンカーは反復でできる「赤は危険」という学習

・感情が強力でタイミングが適切なら一回で成立する

・反復は感情を伴わない時にだけ必要

・言葉は視点によって意味が変わる
⇨糖蜜タルトは同意、政治とか抽象的なのは異なる

・「できません」≒「したくない」

・「もし、あえてしたらどうなる?」と問う

・心理療法家は限定を打ち破るように援助する

・「もし、したら(しなければ)どうなる?」で発見

・どんなNLP技法も、ラポールを保つのが第一

・外部の世界に五感の焦点をあわせる⇨アップタイム

・計画を立てたり、可能性を考えたり⇨ダウンタイム

・すべての反応は意義があり、活用が可能

・具体的に相手に説明するように尋ねればよい

・物語をこしらえて、登場人物に言いたいことを言わせる

・「〇〇してはいけない」⇨させることになる
綱渡りの人に「滑らないで」×、「気をつけて」◎

・実際には行動を求める対話的要請
 「ゴミを出せますか?」「ドアは開いてますか?」

・隠喩は、未知のものを、既知に結びつけて明らかに

・リフレーミングは自由と選択肢を与える

・望ましくない行動を減らす× 望ましい行動を増やす◎

・「不安だったのですね」◎ 「不安なのですね」×

・顧客が欲しているものを正確に知ることによってのみ顧客に満足を与えられる

・交渉に優れた人は必ずたくさんの質問をする


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2021年11月25日

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