【感想・ネタバレ】恋文の技術のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年03月29日

まだ私は森見登美彦氏の小説を大して読んでいないが、これが一番好きな小説になるのではないだろうか。
書簡体小説は初めてだったが、なんの問題もなく楽しめた。
守田くんの手紙がほとんどなのに、相手がどんな手紙を送ってきたか、どんな人物なのかがはっきり分かる。
気づけば自分も守田くんの立場にあり、彼の気持ち...続きを読むが手に取るようにわかる。
目を閉じて彼の能登での日々を思い浮かべると何故か切なくなってくる。
最後の恋文に心惹かれる。
続きを書かないというのがより一層心に残り、色々考えてしまう。
何度も読み返したいし、忘れたくないし、彼が過ごした景色を自分の目に焼き付けてみたい。
この世界に入ってみたい。

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Posted by ブクログ 2024年03月16日

まだ読んでいる途中なのですがお腹を抱えて笑い転げてしまい次のページに進めません。初めて活字でこんなに笑いました。こんなに私を笑い転がして、森見先生はいかがなさるおつもりか。転げて転げて自転車の車輪になりそうだ。

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Posted by ブクログ 2024年03月14日

能登から京都への書簡体小説。実にタイムリーだなといった印象で、縁を感じた。
初めは、パロディー以外も読んでみたいなと思い手に取った作品だったが、様々な方への返信が物語性を持って展開していく様が勉強になって読んで正解だったと思う。さすが我が直感!などと、自己肯定感も高まった。
この感想に関して言えば、...続きを読むなんてことはない。
『教訓を求めるな』である。

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Posted by ブクログ 2024年02月02日

『新釈 走れメロス 他四篇』以来の森見登美彦本でした。堕落した京都の学生を描写させたら右に出る者はいない、そんな作家さんだと思っています。
くだらねえなって笑ってしまう、そんなお話が好きです。

本文より一部抜粋
「このお話から何が分かるか。教訓を求めるな、ということです。」

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Posted by ブクログ 2024年02月21日

手紙ベースでお話が進む。
はじめての書簡体小説で、それだけで楽しかった。
手紙の書き方がわかった気にはなれないけど、
語りのように書くこと。伝えようとしすぎないこと。本来の我が現れるかもしれないこと。手紙の中身は大した問題ではないかもしれないこと。
なにかを学べたような気にもなった。

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Posted by ブクログ 2023年08月19日

流れ逃れてクラゲのように浮遊する大学院生の守田一郎君。凄まじい七変化の立ち位置で、友人や妹や作家や家庭教師の元生徒に自分がどれほど素晴らしいか口達者に説くのだけれど、就職活動のエントリーシートと恋文になると断然冴えなくなってしまう一郎君。恥ずかしく最悪な場面を惚れた乙女に見られて、こころが素っ裸にな...続きを読むった一郎君は、やっと頭角をあらわした、やれやれ。くだらなく馬鹿馬鹿しいんだけど、森見登美彦は好きだなと思う。男子はかわいらしいし、女子は男前だ。

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Posted by ブクログ 2023年05月09日

書簡体と言われる本を始めて読んだ。話の繋げ方がほんと上手い。別の手紙で裏事情が分かったり、11月6日の手紙に至っては気付かなかった。日付が同じだな程度。成長ぶりがうかがえる。阿呆なことをしでかすのと女性陣が魅力的なのは森見シリーズあるある。妹や三枝さん、大塚さんそして伊吹さんと乙女が揃ってます。最終...続きを読む話はこれぞ恋文の技術ってものを読ませていただいた。文句なしの出来でした。

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Posted by ブクログ 2023年04月15日

大変愉快なお手紙たちでした。捻くれているようで愛嬌溢れる、流れるように面白い文体。

教訓を求めるな。
と、いいつつこんな風に日々を綴れたら楽しそう。

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Posted by ブクログ 2023年03月03日

好きという言葉しか出ない

文体が面白いのはもちろんのこと、やっぱり森見作品は人柄が愛せる。ひねくれていて阿呆で、なんだか視軸がずれてるようで、でも恋だとかに真っ直ぐなところが好きだ。

なんでもないことの、もっとも美しいこと。手紙が書きたくなる

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Posted by ブクログ 2023年02月06日

書簡型小説なので、どうかな〜と思っていたが
読めば読むほど面白くなって一気に読めた。
内容はいつも通りバカバカしくて
気張らないで読めるので◎

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Posted by ブクログ 2023年01月20日

フフッと思わず笑ってしまう表現がたくさんあった。お気に入りは、教授の顔をプリントしてお面にして、学生同士の発表練習で使ったところ。しょうもないけど面白かった笑。学生のうちに読めて良かった。

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Posted by ブクログ 2022年10月24日

「文通になぜあんなにも夢中になったのであろうと考えるに、それは手紙を書いている間、ポストまで歩いていく道中、返信が来るまでの長い間、それを含めて『手紙を書く』ということだったからだと思います。」

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Posted by ブクログ 2022年10月10日

もやもやするし、いらいらする。なのにわくわくするし にやにやしちゃう。 何度読んでもこの、いろんな恋文たちが好き。 理不尽すぎるのにやめられない。 出てくるみんなが生活を楽しんでいる。と読者に思わせる。こんなに愚痴を聞いてくれる友達や先輩や妹がいたら、それはもう勝ち。誰にでも同じテンションで手紙を書...続きを読むき続ける 主人公を応援してしまう。なのに完敗を完全に楽しんでいる。この世界に入りたいくらい好き。

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Posted by ブクログ 2022年10月07日

ジェットコースターばりの展開を見せる森見さんの小説にはいつも魅きこまれますが、ただ勢いで突き抜けるだけではなく、とんでもなく緻密でうむむと唸らされる一作。いや、これ凄いですよ。森見さんいつも凄いけど。

まず、全文が手紙という独特すぎる形態。そしてその全てが主人公の発信で、どのような返信があったか、...続きを読むその隙間は全て読者が埋めるというチャレンジ。さらに、同時並行(あるいは意図的にずらしつつ)で進む複数人との文通からによって徐々に読み取れる登場人物たちのキャラクター。

膨大な手紙から何をつかみ何を感じるか。これはある意味、森見さんの読者に対する挑戦状ですらあります。この突飛もない宣戦布告、全力で受けて立ち、大いに笑おうではありませんか。

外堀を埋めて埋めて最後に放った一矢の、なんとまぶしいことか。登場人物の誰も彼もを全力で応援したい気持ちです。

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Posted by ブクログ 2022年08月16日

この一人群像劇とでも言うような、縦横無尽に主人公がのたうち回る姿はもちろんだけども、古き良き時代の、そして今もこうあって欲しい大学の姿を有象無象に表現する力に感服する。

そして、してやられたというほどじゃないけど、氏らしいオチも良い読後感をもたらしてくれているように思う。

京都好きで、学生時代を...続きを読む金沢・京都寄りの大阪で過ごした自分としては多分に色眼鏡が入っていることを自覚しつつも、主人公のくすんだカラーと移りゆく季節感の色使いの対比が自分にはとても心地よく、情景鮮やかに映る。

もうすぐ京都からサンダーバードだけでは能登にいけなくなる。ここ数年金沢に行けていないし、ましては和倉にも。新幹線が延伸される前に行きたいなぁと感じた次第。

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Posted by ブクログ 2022年07月03日

“彼女に何通も手紙を書きましたが、つねに投函を諦めることになりました。
 読み返してみると恥ずかしくてならず、「俺は何を書いているんだろう」という気になるのです。情熱はしたたり落ちるほどある。文章も我ながらうまいような気がする。分かりやすく、そして熱い。自分の書いた手紙にもらい泣きしようと思えば可能...続きを読むである。なんと美しい手紙だと思ったりする。しかし根本的な難点が一つある。書いているうちにへんてこになるのです。なぜだか分かりませんが、清い心で書いているように見えないのです。(p.182)“

 森見登美彦の小説は今まで殆ど読んできて、『夜は短し歩けよ乙女』や『新釈 走れメロス』、『夜行』など好きな作品は幾つもあるが、実は彼の作品の中でもややマイナーな感のある本作『恋文の技術』が一番のお気に入り。手元のメモによると初読は2015年で、今回が実に4読目である。
 京都の大学院から能登の実験所に飛ばされた大学院生の守田一郎が、「文通武者修行」と称して京都の仲間たちに手紙を書きまくる。”文中で友人の恋の相談に乗り、妹に説教を垂れるが、本当に想いを届けたい相手への手紙は、いつまでも書けずにいるのだった。(裏表紙の紹介より)“ 本書は、半年間で100通以上にものぼった彼の手紙から成る書簡体小説である。

 まず、登場人物がみな、実に魅力的だ。守田一郎は森見登美彦が描く大学生・大学院生の例に漏れず捻くれ者で、いつもは阿呆なことばっかり饒舌に語っているのだが、時々反省してシュンとなるとポロッと弱音を漏らす。また、意外と純粋なところもある(そもそも、今の時代における文通がロマンチシズムでなくて何であろうか! 羨ましい!)。それが彼の愛嬌というか憎めなさになっていて、ついつい応援したくなる。脇を固める人物たちも、彼の友人の小松崎は女性の◯っ◯いが気になって仕方がないお◯ぱ◯星人だし、先輩の大塚姉さんはM2の癖して研究室を牛耳る女王様だったりと、曲者ぞろいである。もちろん読者は守田の手紙しか読めないのだが、彼らの人となりや守田との関係性が生き生きと伝わってくる。
 書簡体小説という形式も非常に良い。一人称小説といえばミステリー好きなら叙述トリックか!というところだが、本書においても手紙という「語り」である以上、語り手が本当のことを書いているとは限らない。少なくとも、そこに書かれるのは守田が他人に読ませてもいいと判断したことだけなのだから。例えば、守田は複数人と文通しているので同じ出来事を何通かの手紙に書くこともあるのだが、相手によって伝え方が違う。換言すれば、相手によって伝えることと伝えないことがあるということでもある。彼と小松崎が「研究室で○っ○い映像上映会事件」を起こしたとき、小松崎に対してはそこでの失策を責める手紙を送るが、妹に対しては詳細を語らず取り合えず誤魔化そうとする。また、守田自身、彼が文通武者修行に励むのは見通せない将来への不安を紛らわせるためだと薄々分かっているが、それを手紙に書くかどうかはまた別の話なのである。 しかし、守田が「本当のことを書かない」のは、彼が不誠実だということを意味しない。寧ろ、「語る」ということに何処までも付き纏う罠なのだろう。何しろ、語り手が自らの「語り」に振り回されるということが有り得るぐらいなのだから。 ”そこに現れた文字の並びは、本当に俺の想いなのか? そんなことを、誰がどうやって保証するのか。(略)自分の想いを文章に託しているのか、それとも書いた文章によって想いを捏造しているのか。(p.190)“ そういった「語り」の不思議さが、書簡体小説という形式を巧く用いて表現されているように思った。

 上述のように、初読は2015年の夏で当時僕は中3だったから、登場人物たちの阿呆なやり取りをアハハと暢気に笑えたのだけれど、来年からは僕自身(院試に無事受かれば)大学院生ということになり、段々と守田の境遇に近づいてきて、研究は辛いけど社会に出るのも不安だよなという共感も抱くようになった。同じ本でも繰り返し読むとその時々で感じることが違ってくるというのは本当だな、と面白かった。

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Posted by ブクログ 2024年02月11日

軽妙キテレツ手紙ラリー。送った手紙だけ、でもその返事や相手との関係性も想像できてとっても楽しい。お手紙書きたい。

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Posted by ブクログ 2024年01月09日

書簡式の小説。主人公がさまざまな人と文通をしていく中で物語が進んでいく。森見登美彦のワードセンスがとてもよく感じられる一冊となっている。出来事の伝え方がおもしろい。物語が二転三転しているわけではなく、日常をダラダラと伝えている手紙でも、面白く感じた。最後の章では、手紙はいいものだなと感じた。わざわざ...続きを読む手間をかける良さと、伝えたいことだけを伝えるだけがコミュニケーションではないということを考えた。

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Posted by ブクログ 2023年08月20日

森見登美彦さんの作品はあんまり読んだことがなかったけれど、この作品はとても読みやすかった。

返書だけで構成された文が新鮮で、返書から相手の手紙の内容を想像するのもとても面白かった。

教訓を求めるな。これだけ覚えとけばいい。

この本読んで思わず久しぶりに友達との文通再開した!完全に森見登美彦さん...続きを読むに影響された文章が出来上がった。満足満足。

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Posted by ブクログ 2023年03月25日

ハチャメチャへんてこ勢揃いの文通で、愉快この上ないです。
名言もたくさん出てきてメモしたくなる。
文通、万歳。

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Posted by ブクログ 2023年03月08日

面白いです。書簡型です。文体も好きです。狭い世間をより広く見せられるとこが良い。巻末にゆくにしたがってばら蒔かれた伏線を回収していくさま、簡単にあそこの場面かぁと理解して楽しめます。3月の仕事の繁忙期に読む息抜き本として良きでした。

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Posted by ブクログ 2023年02月03日

手紙の文章という形式で森見登美彦節がバリバリ感じれる作品。
最後まで手紙の文章だけで魅せたのは圧巻。
ただ、残念なのは以下の2点。
まず第一に物語の進行上伊吹さんの人物像や守田との関係性がが深掘りされにくかったところである。
この点については夜は短し歩けよ乙女でも感じたことだが、片思い主人公が決断す...続きを読むるまでのお話という書き方なのでしょうがない。森見登美彦のスタイルなのか…?(ペンギン・ハイウェイはそんなことなかったが)

もう1つは、せっかく代筆という形で全員を集めたにも関わらず、その出来事についての深掘りがされなかったことである。自分が説明しきるタイプの小説を好むので、この点については好みが分かれるかもしれない
(たしかに最後に手紙の文章以外の形式のエンディングがついたらそれは蛇足だろう)

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Posted by ブクログ 2023年01月29日

好きな作家さんである森見登美彦さん。
本当にこの本も読んでいる時間を忘れて、楽しむことができました。
キャラクターがとにかく一癖も二癖もあり、空回りする主人公が愛おしいです。
自分も文通がしたくなりました。

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Posted by ブクログ 2023年01月29日

書簡体も新鮮で面白い。京都が舞台の『夜は短し歩けよ乙女』を再読したくなった。大学生の時文通していたのを思い出した。

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Posted by ブクログ 2023年01月03日

京都の大学院から、能登半島にある実験所へ飛ばされた守田一郎。 寂しさを紛らわすため(?)、京都での知り合い達に手紙を書きまくる。 書簡体小説というものを読むのは初めてで、守田が書く一方的な手紙を読んで面白いのかななんて思ったのは杞憂でした。さすがモリミー‼︎ 主人公のは相変わらずのダメダメな男なんだ...続きを読むけど、どうしてだかみんなから愛されている。読んでるとだんだん自分も守田の知り合いのひとりであるかのように、話に引き込まれていく。 森見ワールド、万歳‼︎

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Posted by ブクログ 2024年04月12日

ほぼ守田一郎の一人舞台なのに、全てのキャラクターが魅力的に描かれていた。「見どころのある少年へ」編がお気に入り。こんな先生が身近にいたら楽しいだろうな。

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Posted by ブクログ 2023年08月05日

いろんな人宛の手紙を読んでいく事で、少しずつ登場人物達の関係性が浮かび上がってくるのが面白かった。文体がやっぱり森見登美彦って感じ。

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Posted by ブクログ 2023年03月04日

正確に書くと星3.8。
文通の内容だけで構成されているのにちゃんと動きがあって、面白かった。
森見登美彦さんらしいなという登場人物で、私は好きだった。
ちなみに、作中にはご本人も登場する。

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Posted by ブクログ 2023年01月06日

主人公は、京都の大学から能登半島の端っこにあるクラゲの研究所に飛ばされた大学院生。彼と京都に残してきた人々との往復書簡の形式…ではなく、彼が出した手紙のみで構成される。森見作品らしい拗らせまくりの主人公と、脇を固めるのは森見作品らしい個性の強い人々、くだらないけど面白いやりとりが続き、いつの間にか主...続きを読む人公の恋路を応援したくなる。
メールもいいけど、手紙ってやっぱりいいなあと思う。誰かと文通したくなった。

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Posted by ブクログ 2022年11月13日

守田の自堕落&悪巧みはどうなるのか!
気になって読んだけど、私はあまり森見登美彦の文体合わないかも、、、。

ムツカシイ、日常使わない古語のような言葉。
蛇足に感じるような描写。


森見登美彦ラバーに楽しみ方を教えてもらいたい!




でも、森見登美彦読むと京都に住みたくなるし、
京都の大学に通...続きを読むうドリームライフを想像する。

私も文通したくなった!
メールやLINEじゃなくて、文通。

文通の魅力が詰まってたねー。
相手とつながりたがってる言葉を吐き出して、
ドキドキしてポストの投函して、
返事を待つ。

乙だね〜



学生の頃に森見登美彦作品読んでたら、偏屈しそう笑!
でも、今よりももっと楽しんで読めたかもしれない。

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