あらすじ
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絵描き一家にシベリアンハスキーの子犬がやってきた。愛くるしくも一家をふりまわす子犬時代、成長したある日の突然の発作、そして末期ガンを宣告されて……。絵描きとして、その「死」から眼をそらさない決意をした著者が、風のように駆け抜けた5年の生活をスケッチと文章とで綴る――大人気グレイシリーズ三部作、合本により待望の復刊。
〈解説〉小川洋子
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Posted by ブクログ
「絵描き」一家がシベリアンハスキー「グレイ」と共に過ごした期間の実話。解説は小川洋子さん。
エッセイというより、「グレイ」の一生を綴った絵日記です。
一生と言ってもグレイは一歳くらいから病気がちで、闘病を続けわずか5年で逝ってしまう。
写真で決定的瞬間を撮るのは難しいけど、スケッチならどんな瞬間でも残せる。
カメラでは撮れないアングルからの描写もできる。
写真なんか撮ってる場合じゃない場面の様子も再現できる。
それゆえに写真以上のリアルさが伝わってくる。
後半はグレイがだんだん弱っていく姿ばかりスケッチするようになり最後まで読み進めるのが辛かった。
最後に描かれた散歩コースの公園のスケッチは草木とベンチだけだが、じっと見てると「絵描き」と「犬」の姿が見えてくる。
生き物(大型犬は特に)を家族の一員として受け入れるには責任と覚悟が必要なことを思い知らされました。