あらすじ
ぼくの世界は完璧だ。豊かな自然を守って全ては計算通りに進むロボットだけの社会。でも、いるはずのない人間エマを見つけてしまった……。人間は予測不可能で矛盾だらけだけど、この子を助けよう。ロボットと少女が心通わせる感動の物語。
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Posted by ブクログ
人間がいない世界でロボットが生きていく話だよ。そこで生き残ってる1人の人間と出会って、三台のロボットが人間に心を打たれてね、冒険して人間とロボットを共存させる話だよ(10歳本人談)
Posted by ブクログ
世界にとって害悪でしかない人間を消し、ロボットだけとなった世界。毎日決められたことを完璧に繰り返していた12歳のロボットXR935は、ある日いるはずのない人間に出会う。12歳の少女エマとの出会いがXR935を、そして世界をも変えていく。
ロボット視点で語られる物語。ロボットならでは思考や行動原理が、すんなりと受け入れられ、人間とは違う存在であることがわかりやすい。
ロボットと人間が違う存在だと認識させておき、物語が展開するにつれ、本当に違う存在なのかと思わせることにも、ロボット視点ならではの見せ方が活きています。
背景に深いロボットに関する情報がありながら、ロボットの一人称で語ることでごく自然に読者に伝えています。削ぎ落とす部分は徹底的に削ぎ落とし、行動だけで見せる。だからわかりやすい。
読者にとって未知のものであるロボットに語らせることにより、人間が未知のものとなる。見せ方の変換、価値観の入れ替え。これこそSFの魅力でしょう。
初めてのSFとしてこの作品に出会える子らがうらやましいです。児童書のSFを作るいう自負とと矜持が感じられます。
あなたにロボットの友達はいますか? ロボットは何を考えているのだろう。わからない相手と友達になれない? ならばこの本を読めば、ロボットのことがわかるかも。ロボットと友達になれるかわかるかも。