あらすじ
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なまえもんという妙なやつに食べられてしまった、ぼさこうとうるりんぞを助けだす仲よし4人組。うまく逃げることができるのか?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
6歳の息子が保育園で読んでもらい、私に教えてくれた絵本。独特なキャラクターが出てきて、印象に残る本だった。挿絵が多すぎず少なすぎず、4歳の息子にも好評だった。
Posted by ブクログ
おそらく児童書に於いては、ものの見方とは決して一通りでは無いことの大切さを独自の視点で子どもたちに教えてくれることの多い、たかどのほうこ(高楼方子)さんではあるが、このシリーズに関しては、他のそれではあまり見られないようなやりたい放題感が満載なのが特徴的で、まるで方子さん自身が童心に帰ったような天然の閃きで(誉め言葉です)、お話を即興っぽく創り上げたと思わせる無邪気ぶりが、新鮮というか意外というか、可愛らしいというか、こんな一面もあったのねと知ることで、この方の作家性はますます分からなくなってきて面白い。
「ヘンテ・コスタ」さんが作った「へんてこもり」では、文字通り、へんてこなことが毎度の如く起こる、このシリーズも3作目となり、前作では子どもたちに危険(?)が迫ったが、今作ではへんてこな方々に危険(?)が迫るようで、こうして見ると、へんてこというよりは割と物騒なところにも思えてくるが、まあそれは置いといて。
こちらも毎度の如く、そらいろようちえんの「アキオ」「ケケコ」「ノンコ」「ブンタ」の仲良し4人組が、休み時間にへんてこもりに遊びに行き、早速誰かを探している声が聞こえてきたと思ったら、飛び出してきたのは、またしても、あの「まるぼ」であったが、前回のような歓迎ムードというよりは、どことなく緊迫感漲らせた様子が気になるところ。
その後、まるぼに「はやくはやく!」と案内されて着いた池のほとりを見ると、そこには緑色のちょっとガマガエルふうの格好のものが、頭に黄色い本みたいなものを載せて、じっと座っていて、確かにその本みたいなものと尻尾のようなものが繋がっているのは怖いと感じたが、私がそれ以上に気になったのはその名前であり、これはどうしても未来から来た猫型ロボットのそれを連想してしまうのだが、その辺はこうして出版されているからきっと大丈夫なのだろう。
その「なまえもん」は、まるぼによると、いろんなものの名前を集めているやつで、普段は「へんてこ としょかん」の倉庫番をしているが、たまに外に出てきては目についた生き物をぺろんと飲み込んでしまい、それが腹の中でこなされてしまうと助からないらしく、しかもその中には、アキオとノンコにとって思い出深い、「ぼさこう」と「うるりんぞ」もいるとのことで、これは助けないとね。
しかし、それはまるぼにとっても危ない状況ということになり、そこはブンタと片足ずつをひもで結ぶことで対策をしたものの(森の外のものは食べない為)、二人三脚にしか見えないのが面白くて、ほら早速ブンタと歩調が合わなくて転んでしまったまるぼに、大丈夫かと思いながらも、つい笑ってしまう。
そして肝心の助け方であるが、まるぼによると、なまえもんの体がぽんぽんと弾みだしたときがお腹でこなしてる印で、その後に鼻提灯を出したとき、そこにこなしてるものの姿が映るから、その時皆で一斉に名前を呼べば良いとのことで、こういった点は上記したように、方子さんが咄嗟に思いつきで決めたような雰囲気がありながら、実は子ども心にとても訴えるものもあることに気付く。
それはヒーローショーでも見られる、正義の味方がピンチに陥った時と似ていて、よく司会のお姉さんが子どもたちに、「このままじゃ、皆のヒーローがやられちゃう。でも皆が元気に名前を呼べば、きっと力を取り戻すよ」的な呼びかけをするが、子どもたちはそれに対して実に素直に、なんだったら言われなくても必死に声をかけようとすることには、それだけ子どもたちの中でのヒーローの存在感というのは、絶対的な信頼度を誇るのだろうと感じ、そうしたものは単に強いだけではなく、要はどれだけ思い入れがあるかの問題なのではと考えると、ここでのへんてこながらも憎めない愛らしさでいっぱいの存在たちにだって、そうした思い入れが出てくるのは、ちょうどシリーズも重ねてきて何度か出会っている、彼らに対する信頼度の証でもあるのだと私は思い、特にそれが本編のアキオの行動によく表れていたことには、きっと共感できる子どもも多いことだろう。
ただ、ヒーローのように、そうした場面が決してカッコいいというわけではないものの、このシリーズの場合、あくまでも面白さ優先である点に(寧ろ面白さしか無いともいえるが)魅力的なものがたくさん詰まっているので、そこは「あはは」と笑いながらも、まるぼの皆を助けたいという気持ちの大切さを頭の片隅にしまっておいてくれれば、それでいいのだと思う。
また面白さといえば、シリーズ3作目ということで、へんてこな新キャラも登場して、これがまるでまるぼの女の子版みたいな格好で、おそらくまるぼが気にかけている風なのだが、彼女は「おじょうさまになるためのほん」を読むのに夢中で全く振り向かず、皆の救出作戦にも加わらないが、終盤に意外な存在感を発揮するあたりは、方子さんのお話も実はちゃんと練られていたということを、見事に証明している。
そして、今回はまるぼも大ピンチになったり、「へんてことしょかん」関連の乗り物も初登場したりと、お話の展開からも目が離せない中、終盤の切なさもさすがに3回目ともなると少し慣れてきて、何が切ないのかと思ったら、この子どもの頃にした遊びから生まれてくるものと別れとが、お互いに上手いこと溶け込んでいる様に思われたのだなと感じられて、それはまるで夕焼け小焼けみたいな心境だけれども、きっとまた会えるってことだよね。
Posted by ブクログ
表紙を見て娘が「まるぼだ!」と声をあげたので、ついに夫がまるぼを認識。
マル暴だと思っていたらしく(児童書なのに、んなわけあるかい!)、良かったとのこと。
今回は自分の常識とか思考を振り払ってへんてこもりの世界へ!
本当にへんてこでめちゃくちゃだし、まるぼも「うるりんぞ」も、ゆるキャラのように可愛いわけじゃない。それが魅力的でとても楽しい。わはは
今回登場する「なまえもん」。
頭に乗った辞書に登録するために、もりの仲間を食べてしまう!なんて強烈なの!!
まるぼと子供たちは、なまえもんに食べられた「うるりんぞ」と「ぼさこう」が消化される前に助け出そうと奮闘する!
ドタバタがすごい。頭の中でアニメが動いているよう。
最後のページを閉じたら、本と同じようにシャボン玉がぱちんと弾けて、もりの入り口のかしわの木の前に立っている感じ!
あれ?さっきまでへんてこもりにいたはずなのに、夢か?