【感想・ネタバレ】流刑のレビュー

あらすじ

反ファシズム活動の理由で逮捕されたパヴェーゼ(1908-50)が南イタリアの僻村に流刑されたときの体験を色濃く映した自伝的小説.背後に峨々たる山々が聳え立ち,眼前には渺々たるイオニア海が広がる逃げ道なしの自然の牢獄.その中で築かれた村びとたちとの静かで穏やかな交流の日々を背景に,流刑囚の孤独な暗い心の裡を描き出す.

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

実体験を主人公に仮託した自伝小説
反ファシズム活動の罪で
南イタリアの僻村へ移送された
人権を奪われた者の
研ぎ澄まされた感性の開放が静かで美しい
近くて遠い海との間合いが
対人関係の心理を定義しているのか
詩情溢れる物語の構成も
主人公の沈痛な心情に迫っていた

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2022年06月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 1970年前後、パヴェーゼは学生の間に人気があった。
 ある先輩は、「僕たちもパヴェーゼやポール・ニザンを読むようになるのか」と、嘆くように語ったものだ。
 訳者・河島英昭は、イタリア文学の名翻訳者で、「ウンガレッティ全詩集」、「クァジーモド全詩集」(いずれも筑摩書房・刊、未読)等の翻訳もある。
 関係詞につながる長文、詩的な表現もそのまま、翻訳されている。

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2019年03月24日

Posted by ブクログ

読み始めの感想は暗い灰色の世界観だったのだけれど、時間の経過と村人との交流に伴う自身の孤独から孤高への変化により、仄かな温かさや凛とした強さが感じられた。
それでも、愛情に触れたいのだけれど人を心の奥底から信用出来ない哀しみや寂しさが作品全体から漂ってきていて、それはやはり自身の境遇や恋人とのすれ違いが作品内に色濃く表れているからなのかと思う。

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2012年05月15日

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