あらすじ
NYタイムズ・ベストセラーリスト44週ランクイン!!
2018年goodreadsベスト・ミステリ&サスペンス賞第5位!
平凡な「幸せ」が「悲劇」の始まりで――
ローレルの15歳の娘エリーが図書館に行くといったまま戻らず、なんの手がかりもなく10年が過ぎたとき、エリーの持ち物と骨が見つかる。車に轢かれて森に埋められたと警察は結論づけるが、10年の間に夫との関係は破綻、子供たちも家を出て家族はバラバラになっていた。ひとりぼっちになってしまったローレルはある男性と出会い、10年の孤独を埋めるように激しい恋に落ちていくが、この新たな愛が全ての悲劇の始まりで……平凡で幸せな人生の裏でじわじわ起きていた恐怖を描く戦慄のサイコスリラー!
原題:Then She Was Gone
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
『完璧すぎる結婚』を読んだときのようにドッヒャ~と驚きたくて本作を。
次女が失踪してから10年間、心身が弱り切っていた母親に訪れた幸せ。全体の3分の2ぐらいに差しかかる頃に嫌な予感に襲われ、そのまま奈落の底へ突き落とされます。
騙された感は『完璧すぎる結婚』のほうがずっと上ですが、なんとも言えないやるせなさが募り、物語としての面白さは同等。
亡くなった次女は還らないけれど、新たに気づかされたことはある。救いが見えます。監禁ものは映像化するとよりキツそうですが、観たい気もする。
それにしてもこの表紙、二見文庫の官能小説シリーズのほうみたい。
Posted by ブクログ
15歳の娘エリーが行方不明になり10年、色褪せた日々を過ごす母ローレルが見舞われる違和感の数々。
あらすじにはサイコスリラーと書いてあるけど、不思議な読み心地の中に、ロマンスの要素もある…なんだかわからないまま一気読みしてしまった。
“普通”の選択肢を選んでいたはずが、痛ましい出来事になってしまった部分は決して後味が良くない。
それでも頁をめくる手を止められなかった。
終盤、“現在”の感情の解きほぐされた感覚とエピローグのやるせなさは、言い表す言葉が見つからない。ミステリーではなく、スリラー。
出来事が惨いとは思うけど、イヤミスとも違う。
人に何の薦めればいいか分からないけど、一気読みさせる力のある物語。