あらすじ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
スポーツ政策と様々な政策分野の関係は、緊張、競合関係になる場合もあれば、共存関係になる時もあり、複雑で微妙な関係である。本書では、様々な政策分野におけるスポーツに対する認識と位置づけを分析し、公共政策の中でスポーツをどのように位置づければよいかを探る。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
教育政策、都市整備政策、経済産業政策、自治体政策、健康福祉政策、文化・観光政策など、様々な政策分野におけるスポーツに対する認識と位置づけなどを紹介し、公共政策の中でのスポーツの在り方を分析。
タイトルから、そもそもスポーツ政策とは公共政策の中でどのような政策分野なのかというようなスポーツ政策入門的な内容かと思って手に取ったが、実際はスポーツ政策自体ではなく、その周辺の政策分野におけるスポーツの位置づけといったことを解説する内容だったので、ちょっと肩透かしではあったが、いろんな政策分野でスポーツが手段やツールとして使われていることが理解でき、勉強になった。
個人的に、スポーツ政策は、ほかの政策分野と比べて優先順位が高くないと考えているのだが、教育政策や経済産業政策、健康福祉政策などの分野でスポーツには一定のメリットがあり、行政として振興することにも一理あると認識した。ただ、それは一般国民を対象にスポーツを推奨することについてであり、国民スポーツ大会などのメガスポーツイベントの開催や一部の有力選手に対する競技力強化の取組については、やはり本書を読んだだけではなかなか正当化するきっかけは掴めなかった。
また、本書は、様々な政策分野とスポーツの関わりの沿革や制度的枠組みの解説が中心のように思われたが、もう少し実際の政策効果(例えば、スポーツによる教育効果や健康増進効果など)といったEBPM的な内容もあったらなおよかったと感じた。