【感想・ネタバレ】鬼・雷神・陰陽師 古典芸能でよみとく闇の世界のレビュー

あらすじ

古来、日本人は鬼や怨霊といった「もののけ」の存在を信じ、語り継いできた。そして、それらは能や狂言、歌舞伎、舞などの芸能の中で、恰好のモチーフとなった。本書は、そのような舞台に登場する「もののけ」をみることで、日本人の心の深層に広がる闇の世界をよみとく。陰陽道(おんみょうどう)を駆使して平安京の悪霊に立ち向かった陰陽師・安倍晴明(あべのせいめい)。雷神と恐れられつつも、「天神さん」として親しまれ、信仰の対象となった菅原道真(すがわらのみちざね)。酒呑童子(しゅてんどうじ)や茨木童子(いばらきどうじ)などの鬼退治で名を馳せた源氏の郎党・渡辺綱(わたなべのつな)。人間社会と闇の世界との境界にいた彼らは、どのように演じられてきたのか、そして今なお観客を魅了するのはなぜか。ユニークな視点から芸能文化を探究する新時代の語り部が、跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)する「もののけ」たちの世界にいざなう。

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Posted by ブクログ

能や狂言は実際に見たことがなく、また取り立てて見たいとも思わないのですが、あの雰囲気やストーリーや舞台の間や細かい作法、その他様々なことを考えると、ただ単に鑑賞するだけではその奥深さを知ることはできません。本書のような解説を予め知ることで能や狂言の味わいが実感できるのではないでしょうか。何にしても、予備知識が無いことには感動は覚えません。

鬼の渡辺綱、雷神の菅原道真、陰陽師の安倍清明の伝説、英雄譚を語り継ぐ芸能の解説本ですが、なかなか面白いです。学校の授業でも蘊蓄話として取り入れると興味が深まるのではないでしょうか。

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2013年01月18日

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