【感想・ネタバレ】海をよみがえらせる 諫早湾の再生から考えるのレビュー

あらすじ

海辺はプランクトンの“大草原”であり魚の“ゆりかご”です。近代日本は、海辺の自然を失ってきました。「宝の海」を失った象徴的な例が有明海・諫早湾です。しかし、海の再生力は大きく、自然保全が社会経済的にも利益を生む実例もあるのです。有明海をよみがえらせて自然の価値をみつめることは、日本の再生にもつながるでしょう。

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Posted by ブクログ

諫早湾の潮受け堤防が閉められた後、実際の干拓地がどのようになっているのか見に行ったことがあります。最近、ひょんなことからその話を若い子にしたら、「諫早湾の干拓って何ですか?」と言われました。

裁判により排水門の開放が支持され、一方でその後県の申し立てにより差し止めが決まるなど、諫早湾の干拓事業をめぐる争いは現在もなお続いています。しかし、現在進行形の出来事でありながら、このことについての関心は未だに低いままです。

本書は生物学を研究されている方が書かれた“開門派”による入門書ですので、開門あるべきという前提で書かれてはいます。ただ、これまでの経緯や何が開門におけるネックなのか、ということも紙幅を削って語られています。その点で、「干拓事業」という現在進行形の問題を考えるきっかけになる1冊なのではないかと思います。

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2014年01月11日

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