感情タグBEST3
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p.108
とっさに使う回路の初期設定が男女で違うのである。
何かことが起こったとき、男性の多くは「遠くを見る」と「問題点を指摘する」を選び、女性の多くは「近くを見る」と「共感する」を選ぶ。
なぜなら、動物は、脳が不安や危険などのストレスを感じた時、数ある脳神経回路の中から、「生存可能性を上げる」ものをとっさに使うように初期設定されているからだ。
p.109
ストレスの解消法も真逆。
女性はおしゃべり。
男性は沈黙。
p.147
この世には、「抽象化」を面白がる脳と、「具象化」を面白がる脳があるようである。
真実が1つの方が気持ちいいという脳と、彩やバリエーションがあった方が嬉しいという脳と。
p.186
しあわせになる。この機能が人間だけにある限り、あらゆる知性で人工知能が人類を超えても、人類の存在意義は揺るがない。AIは、どんなに「頭」がよくてもしょせん、道具にしかすぎない。
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冒頭の、「いいね」は心が動いたことを伝える言葉であり、リアルでもどんどん使おうという主張に「いいね」をしたい気分。韓流ドラマの主人公は見たことがないけれど、正義の心はあるが恋人のためには正義を少し曲げるくらいの贔屓をする、そこに女性は惹かれるのだという説明に大いに納得。HAL遺伝子のために娘にとって父親は「最もありえない男子」。日本語人と英語人の、自然界の音の聞こえ方の違い。ある年代以降、ミラーニューロンのもたらす共鳴反応が弱くなっている。
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脳科学、人工知能研究者の著者による、脳の仕組みの視点からみる不機嫌の源となるものと、それを踏まえた日常生活で使える対応スキルについて書いてある本。
普段新書はあまり読まないが、何となく興味が湧いて読んでみた。あーそうそう!と頷きながら、こうやって夫婦はすれ違ってイライラしてしまうのか、と納得。子どもに対しても、ついつい5W1Hで会話を始めてしまって小言っぽくなってしまうなぁと反省した。
ただ、最後に「母の悲しみでしか伝えられないこと」というところで、これだけ「叱らずにほめる」「叱るときは冷静に」みたいな傾向が大きいこの時代に、こういう考え方もあっていいんだ、と思えて少し楽になった。そうだよね、何でもかんでもじゃないよね、と。
色々な考えに触れることは、時々ハッとさせられて新たな視点を持てる。いい読書でした。
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「妻のトリセツ」、「夫のトリセツ」を読んで、とても共感するところが多く、この本も手に取りました。
先に読んだ2冊のおさらいにもなり、また、新しく娘のトリセツ的な章もあり、勉強になりました。
肘を使う人、手首を使う人という話は、全ての子を持つ親と教師には教えておかなければならない。自分の子供だからと言って、同じやり方は通用しないどころか、返って子供を苦しめることになるとは、思いもしなかった。
最終章には、AIのことが書かれていた。AIは、人間を超えられる、すでに超えているというのは意外だったけど、納得。そして、幸せになることは、人間にしかできないことで、その点は、AIは人間を超えることはできない。そうかも。
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いかに機嫌よく暮らすか。がテーマの私にとってはこの不機嫌のトリセツ!!すごいやん!ってなって読み始めました。
なるほどね…対話術から脳の違いまで納得です。
肘を使う人と手首を使う人のくだりでは思わずペットボトルで飲む仕草をしてしまいました。
めっちゃ、これからもココ注目してしまいそうです。
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ちょっとしたことで言い争いになる、なんでそうなるのか理解ができない、そんな人には、目から鱗が落ちる内容である。良かれと思って言った言葉が、相手に逆効果を与える、そんな不思議さに、男女間の対話形式の違いが示唆されている。女性は共感を求める対話を期待するのに対し、男性は問題解決を考えた直截的な会話をする。ここに、女性の期待値との齟齬が生まれる。この男女間の感覚は、人類が歩んできた役割分担に起因するという説明は腑に落ちる。平易な表現と、豊富な例で、丁寧に説明されていく。納得感のもと、一気に読める。
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実家の母が、思春期まっただ中のJK娘2人にほとほと手を焼き、パート先の人間関係にも悩んでいるとのことで...。そんな母を救済せねば!!と、新刊のところにあったこちらを手に取りました。
伊藤さん著作は初めて。言葉も易しく、たいへん読みやすかったです。
男性脳も女性脳も初期設定は同じ。得意なスペックがちがっているだけ。はーー!!と深く納得しました。
4月20日初版のため、AIにコロナに小学生YouTuberに...タイムリーすぎる話題がたくさん出てきます。
むずかしいけど、どのマイノリティに属する人も排除されることなく生きていけたら良いなあ...家族や友達、職場の人たち、他者とのかかわりの中で心がけたい言葉がたくさんありました。
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世の中の「不機嫌」について色々な視点から書かれていて、読んで良かったと感じた。
なんか理不尽だよな〜と思っていたことが、あ、そういう仕組みだったのか!と思えたことで、そういう場面に出会ったとしても、ちょっぴり俯瞰的に見れそう。
モヤモヤが溜まった時に、また読み返したい本。
例えば夫との会話とか、、(笑)
こういう違いがあったから私イラついてたのかとか。。
ま、頭では分かってても実際寛容になれるか、実践できるかはまた別の問題だけどね(笑)
英語を話す方と日本語を話す方では、脳の使い方が違うとか、新たに得られた知識もたくさんあった。
子どもが反抗期の時期に入った時の会話例も勉強になった。
そして、縄跳びのくだり。手首や肘のベストな使い方が人によって違うということ。いわゆる「コツ」というのは人によって違うということ。学校の体育とか大丈夫なん?と思ってしまった(笑)
最後に、何よりもビックリしたのが、この新書の作者が自閉症の方だっということ。
自閉症に対して本当に申し訳ないことに、偏見を持っていたのかもしれない。。
本当に作者が言う通り、「感性のバリエーションは頼もしい」と思える自分になりたい。
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息子のトリセツ、妻のトリセツに続きトリセツ、シリーズ3冊目です。
とても面白かった!!
感情ジェットコースターで、察してちゃん型不機嫌の母親の元で育った私。
今でも変わらず何かあるとすぐに不機嫌オーラを出すので、実家に帰ると大人になった今でもビクビクヒヤヒヤハラハラしてしまいます。(HSPの私との相性最悪です)
"フキハラ"なんて言葉があるのを知ったのは最近のことです。
私の子育てにおいて"いかに自分の機嫌は自分でとるのか"ということは重要なテーマでした。
そんな私なので、この本のタイトルにひかれないわけがない。
結果として、私が求めていた答えは見つからなかったけど。
でも、脳の話はとても勉強になったのでよかったです。
ちょうど上の子がなわとびを一生懸命練習しているので非常に参考になった。
不機嫌で人を動かそうとする人ってなんなんだろうね。謝っても許してもらえないし。
察して動いてあげても感謝もされないし。
めちゃくちゃじゃないか!そんなんでまともな子どもが育つわけねーーー
これからも勉強を続けていこうと思います。
Posted by ブクログ
黒川さんが〝はじめに”でこの本は、「黒川伊保子の頭の中、一巡り」「この世の不機嫌、総決算」という感じに仕上がっている、と、書かれているとおり、不機嫌退散レシピ、よかったです。さまざまなテーマで書き続けてきた流れをひとつにして、新たな旅を始めるための一冊、ホントその通りでした。不機嫌を生まない対話術、不機嫌の根源は脳の違いにある、読み進めていくほどに、納得!若者たちに密かに起こっている共感障害には、はっとさせられました。母の悲しみでしか伝えられないことに、なるほどなぁーと。AIは、冷静で感情的にならないけど人間だもの感情的になる時だってあって当たり前、きっちりとしてなくたっていろいろな方向から見ればそれだってアリかもねって思えてくるから不思議です。動物行動学の立場から人間の生態を繙く、痛快なエッセイで有名な作家さん、竹内久美子さんの「メスは、オスの免疫力の高さに惚れる」という事から書かれている〝メスの本能は意外と残酷である”というところもとても面白かったです。頭の片隅にちょこっと黒川さんのトリセツがはいっていると不機嫌を一掃できそうです。
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男性と女性の脳の差異についての考察は面白い。紹介されているエピソードなどについても読みながら「わかるわー!」と思うこと多々あり。エッセイなので小難しい内容でないのも良い。合わせて中野信子氏の著作なぞを読んでみると良いかもしれない。
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黒川さんのエッセー集。妻のトリセツほどのインパクトはなし。やはり「共感力」。自分的になるほど、とおもったのは、最後の2つ。千本目のバラ、と、母の悲しみでしか伝えられないこと。