あらすじ
「あんたの打球に対応できるのは、俺しかいない」
200km/hのサーブを打つ〝最強の初心者〟を育てるのは、元天才プレーヤー中井。
凸凹コンビが繰り広げる長編テニス小説、シングルス編。
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Posted by ブクログ
中井貴文、大学3年生、長身に精悍なマスク、天才テニスプレーヤー、テニス界注目のプリンス。
中井は、大手OA機器メーカーがスポンサーで後にATPツアー大会となるオープン大会に臨んだ。テレビ局からも注目され、「この大会で優勝、晴れてプロ契約」と見込まれるほどだった。もちろん、決勝まで順調に勝ち上がる。
決勝の相手は、旧チェコスロバキア出身のエミール・カラス。中井は、完全にカラスのことを舐めていた。試合は中井有利に進むが、勝利目前で、観客からのプレッシャーにより、まさかの敗退。
この試合を最後に中井はテニス界から姿を消した。
19年後、中井はあの試合でスポンサーだったメーカーの倉庫番として勤務していた。
40歳の中井は職場にもなじめず不貞腐れていた、横柄であった、生意気であった。
しかし、上司の手引きで入会したテニスクラブで中井の運命を変えてしまう人に出会ってしまった。
上下巻の長編テニス小説です。しかも主人公は40代のオジサン。オジサンになっても夢を見てもいいのか、夢を追いかけてもいいのか。すべてのオジサンたちの勇気と希望が詰まった物語です。