【感想・ネタバレ】若冲のひみつ 奇想の絵師はなぜ海外で人気があるのかのレビュー

あらすじ

著者は、クリスティーズに入社後、長らくオークションを担当したのち、6年前からプライベートセール(売り手と買い手が市場を介さず直接、話を進める)専門となった。これは一般的なオークションとは違い、その分野の査定ができるスペシャリストであるとともに、自分で買い手を探すため、人脈を持っていないとできない仕事である。世界中のコレクターや美術館とつながりを持ち、超一級品にじかに触れ、作品が収まる歴史的な瞬間を見守ってきた。なかでも奇想の作品を中心に収集してきたプライス・コレクションから、若冲作品190点が2019年に日本へ里帰りを果たした。本書では、納入に至るまでの知られざるエピソードも振り返る。

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Posted by ブクログ

若冲作品について、海外コレクターとのエピソードがおもしろい。現場に立ち会った著者ならではの細やかな観察が、アートマーケット門外漢にも十分に楽しめるものになっている。
この本は、ロバート・キャンベル氏との対談が目当てで手に取ったところもある。期待通り、アートの見方を真贋判定の仕方から、デジタルによる分析的な見方と鑑賞の違い、若冲が性や身体性の直接的な表現なしに描いた人間性など、鑑賞の観点をさらに広げ深める内容でした。
「奇想の系譜」は未読なので、いつか読みたい。

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2021年08月28日

Posted by ブクログ

ラストのキャンベルさんとの対談が面白い。また、日本美術を愛するアメリカのコレクターの話も興味深い。

難点は画像の少なさ。
若冲の作品はあるが、彼に影響したりされたりした
同時代の作家の作品が文章しかないのはつらい。

後世に、再利用される芸術作品という視点は考えさせられた。

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2021年04月18日

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