【感想・ネタバレ】闇夜の底で踊れのレビュー

あらすじ

【第31回小説すばる新人賞受賞作】35歳、無職、パチンコ依存症の伊達。ある日、大勝ちした勢いで訪れたソープランドで出会った詩織に恋心を抱き、入れ込むようになる。やがて所持金が底をつき、闇金業者から借りた金を踏み倒して襲撃を受ける伊達だったが、その窮地を救ったのはかつての兄貴分、関川組の山本だった。その後、山本との奇妙な共生生活を続けながら、詩織に一層のめり込んでいく伊達。一方、関川組の組長引退をきっかけにした内紛が抗争へと発展し、関川組周辺にきな臭い空気が立ち込める。伊達の秘められた過去、そして山本が伊達の前に現れた本当の理由が明かされるとき、事態は思いもよらぬ方向へと転がり進んでゆく――。19歳でデビューした、新進気鋭の作家が放つ大阪ノワール。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

自分より年下の方がこの作品を執筆したことに驚きを禁じ得なかった。関西弁で書かれた文章は非常に読みやすく、スムーズに引き込まれた。巧妙に仕込まれた伏線が適切に回収されていく様子に、作品全体の緻密さと作者の手腕を感じた。

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2025年02月20日

Posted by ブクログ

小説すばる新人賞受賞作。
おもしろかったー!

パチンコ依存症で風俗にハマるダメ人間風な主人公、伊達くんに、過去が判明していくにつれて惹かれていく。
そして、笑いのセンスが抜群。緊迫感ある状況なのにシュールなボケをかます伊達。それがたまにじゃなく、ほぼずっと。作者すごいわ。

極道のやりとりにヒリヒリする。こういうのリアルに書けるのって、どうやって知識得てるんだろう。リアルかどうかもわらんないけど、とにかく臨場感はすごい。

最も影響をうけた作家が大沢在昌というのもうなづける。

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

第31回小説すばる新人賞受賞作。大阪を舞台に、ギャンブルと風俗に溺れる元暴力団員の主人公が「アニキ」である若頭、山本と再会する物語。主人公が暴力団を辞めるきっかけになった事件の真相は最後に明かされるが、すっかりその謎を忘れて読んでいた。だってテンポの良い関西弁の応酬があまりにも小気味いい。反社、「底」にいるが故の皮肉がこめられた持論のぶつけ合いがテーマならでは。

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2025年03月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

舞台は大阪ということで位置関係がさっぱり分からなかった(笑)

主人公・伊達の人を食った様な人柄がこの物語を引っ張っていたと思う。やくざの世界は知らないが、「親(分)になる」「組長になる」とはとても重い事で殺人にまで発展するんだなというのが、温度感のない恐怖。そして、犯人が捕まらないというのも現代の恐怖。

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2023年02月07日

Posted by ブクログ

おそらく本の雑誌による推薦。まったく知らなかったけど、これが19歳のデビュー作とはとても思えないストーリー運びとキャラクター造形&セリフだな。思わず吹き出してしまう場面が何度かあった。
池上冬樹氏の解説にもあるが黒川博行作品の魅力的な関西ヤクザものキャラクターを思い出すが、決して模倣ではない

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2022年05月28日

Posted by ブクログ

半グレみたいな伊達が、いぜんの兄貴分だった山本にいいようにつかわれるといった筋。読み進めて2/3を過ぎて、どう終わっていくんだろう、ひょっとして続巻があるのかな、と思っていたら、入れ込んでいたソープ嬢の詩織が山本の女であることがわかり、妙見山であっさり殺してびっくりした。なに、この急展開は、というところが印象に残った。

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2023年03月16日

Posted by ブクログ

増島拓哉『闇夜の底で踊れ』集英社文庫。

大阪を舞台にしたピカレスク小説。小説すばる新人賞受賞作。

新人作家ということで期待したのだが、ストーリーにドライブ感が感ぜられず、仕上がりとしては今一歩の作品だった。

過去に暴力団を破門されるように足を洗い、35歳で日雇いとパチンコの腐った日々を過ごす伊達は、大勝した勢いで行ったソープランドで詩織と出会う。詩織に入れ込んだ伊達は闇金融業者から偽名で金を借りまくり、借金を踏み倒す。しかし、伊達の債権を勝ったかつての暴力団の兄貴分、山本に割の良い危険な仕事をあてがわれた伊達は次第に泥沼の中に足を踏み入れていく。

有りがちな展開と真相……

本体価格740円
★★★

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2021年01月24日

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