あらすじ
キャリアコンサルタントの著者は、自身の体験をもとに、会社で生きていくためにはまずは上司の「好き・嫌い」に左右されないことが鉄則だと説く。そんなことで人事を決められたり評価されたくはないが、この本を読み進めていくと、なぜ上司の「好き・嫌い」という個人的な感情が、仕事に影響するのか頷ける(自分のまわりにも仕事はそこそこなのに出世がはやい同僚、いつの間にか自分を追い抜いていく後輩がいるではないか……)。会社でうまく生きていくためには、上司の癖を見抜き、方針の変換には柔軟に応じる。見ていないところで人を褒める、人事権は誰の手にあるか常に確認しておく。もっとはやく知っていれば、自分の会社員生活は格段に居心地のいいものだったに違いない……、と思わせてくれる。そしてまたこの本には会社員後のキャリアに役立つノウハウが多く詰まっている。第二の人生に向けて側に置いておきたい一冊だ。
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Posted by ブクログ
相性の悪い上司には「影ぼめ」と「曖昧ぼめ」を。どうしても相性の悪い同僚とは、「さりげなく上司経由」で同僚のことを褒めてみる。「人伝いで届く褒め言葉」は直接ほめるよりはるかに大きなインパクトを持つ。
「確固たる正論」とやらは、「会社のため」というよりはむしろ、「自分の考えを正当化するため」にあった。唯一絶対はないという現状を認める。
人事の本質とは「上に行けばいくほど、その人と合う合わない、つまりほとんど好き嫌い」。仮に同僚が自分より早く昇格したり、抜擢されたとしたら、たまたま「上司に恵まれた」だけ、もしくは「上司率いる職場環境に恵まれた」だけ。所詮は上司との相性次第。一旦事実として受容すること。
いつもと変わらぬメンバーが、机の上で鉛筆を転がすが如くの、作業をやるのですから、たかが知れてます。しかし、この虚しい作業をすることで、月々のお給料ごもらえるのです。たとえ企画したことが実現しなくても、白いキャンバスを塗り潰すだけで、毎月銀行口座にきちっとお金が振り込まれてます。「個人の自由を放棄して得る代償」ともいえる。
「勘と経験が生かせる」「時間が経つのを忘れて、没頭できる」ことは何か、それは本当に自分の「やりたいこと」「やってみたいこと」なのか。たとえすぐに答えが見つからなくても…意識して常に思考し続けると、間違いなく「ひらめく」ことになる。