あらすじ
なぜドラッグストアは一人勝ちできたのか!?
小売業が大激変に見舞われた平成時代に、急成長を遂げたドラッグストア――。薬局・薬店にしかすぎなかった個人商店から、いかにしてチェーン化を成功させていったのか。アメリカ小売業からの模倣と別様な業態への進化、食品やペットフードまで取り扱う品揃えの拡充、美容・健康ニーズという時代の追い風、そしてデジタルシフトへの取り組み。「マツモトキヨシ」「ツルハ」「ウエルシア」「コスモス薬品」……街のインフラとしての地位が確立され、スーパーもコンビニも脅かす存在となったドラッグストア、その躍進の歴史と展望に迫る。
【目次】
はじめに
第一章 薬局からドラッグストア・チェーンへの転換
第二章 ドラッグストア成長記
第三章 ドラッグストアの武器は何か
第四章 ドラッグストアの未来戦略
おわりに
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Posted by ブクログ
今、業態で一番勢いのあるドラッグストア。
その背景と強さの仕組みを知りたいと思い、書店で見かけた瞬間に即買い。
小さな薬局や薬店から始まり、チェーン化と消費者ニーズを巧みに捉えて、他業態を脅かす存在となるドラッグストアの躍進の歴史と展望がよく分かる。
同じドラッグストアといっても、企業別の強みや戦略の違いが明確に理解でき、これから街で見かける看板に興味が深まる。
筆者が提言するドラッグストア未来戦略の一つ「デジタルシフト」。
デジタルシフトというと、自動化が進み、現場が無機質なものになると思われがち。
デジタルシフトの目的は、お客さまの細分化した個別ニーズに低コストで対応することができ、"昔の個人商店のような人間的な接客に戻ることができる"こと。
なるほど!ドラッグストアはさらに地域に密着した店としてのポテンシャルを持ってる。
Posted by ブクログ
発売から5年経って、書かれている内容と現在を比べることができて面白かった。
知っている部分とそうでない部分半々くらいで、勉強になったし復習もできた。
また5年後に読んでどう変化していったのかを楽しみにしたい。
コロナ禍のマスクの事が書かれていたけど、マスクよりもトイレットペーパーの方がきつかったなぁ…
Posted by ブクログ
ドラッグストア業界の勉強のために購入。コンパクトながら要点がまとまっており良書。
小売の中では後発組でありながら、他の小売が低迷する中で単独絶好調の様相を呈しているドラッグストア業界。都市型のマツモトキヨシが業界の先駆者としていち早く名を馳せたが、現在では都市型や郊外型、全国展開や地域密着など、それぞれのカラーを活かしながら拡大・統合が進んでいる。
ドラッグストアの成長基盤は、まずは化粧品。化粧品は百貨店で美容部員が販売するものであったが、複数のメーカーが一同に販売できる場としてドラッグストアが重宝され、主力商品に。その後、食品にまで拡大して今日に至る。もちろん基礎となる医薬品も。
業界としては好調でありながら、コロナバブルも終わり、どこか頭打ち感もある中で、各社統廃合やPB開発強化、デジタル化による超効率化など、成長を模索している。