【感想・ネタバレ】強制終了、いつか再起動のレビュー

あらすじ

「薬物なんてさ、一生自分とは関係ないって思ってたし。前の学校で、そういう授業受けたとき、こんなのやるわけねー、って思ったし。でも、ふわっと目の前に薬物が現れると、思いがけなさすぎて現実味失う。仲いい人がやってて、その人が異常者でもなく、ごくフツーに見えるとさ」(本書より)

地方から東京の中高一貫の私立中学に編入した加地隆秋(かじ・たかあき)は、勉強の進度に追いつけず、運動神経も悪い自分が周囲から浮いていると自覚している。そんな加地は、家庭教師の大学生、安岡を慕い、自宅に遊びに行くことになった。安岡の部屋で見つけたプラスチックケースから出てきたのはガラスのパイプと苔色の何かだった。加地はすすめられるがまま、大麻を吸った――。
薬物の魅力に抗しがたく変わっていく加地。その変化に気づいたのは、チャンネル登録者数をとにかく増やしたいYouTuberの伊佐木周五(いさき・しゅうご)、そして動画作成を手伝うことになった麻矢夕都希(まや・ゆづき)だった。

「チーム」シリーズなど児童向けエンタメをヒットさせる一方、犯罪加害者の家族に光を当てた硬派な物語も手がけてきた吉野万理子氏。彼女が今回テーマに選んだのは、児童書の世界で取り上げられてこなかった「中学生の薬物依存」です。薬物依存者の回復サポートにあたる団体「日本ダルク」で、薬物にどっぷりと依存した経験のある人たちへの聞き取りを行うなど、さまざまな取材によって裏付けられた社会派のヤングアダルト小説です。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

サードブックでおすすめされていた本。

薬物乱用をするまでの過程やそこから更生するまでを描いている。

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2024年01月29日

Posted by ブクログ

中高一貫の私立中学に編入して三ヶ月の。長身のくせに運動神経が良くないところが悪目立ちして、未だに学校に馴染むことができずにいて、揶揄いや好奇の目に晒されている。
望んでもいない父親の転勤に振り回されている中で、唯一感謝していることは、家庭教師の安岡さんをつけてくれたことだ。大学生の安岡さんは自分の話に共感してくれて励ましてくれる。
ある時、大学を案内してくれた安岡さんに、うちに寄っていくか?と誘われた。二つ返事で遊びに行かせてもらった先で、目にしたものは…。

中学生の薬物使用を取り扱ったお話。
YouTubeやTikTokなど中高生にとって身近な題材を使っていて、その背景に、想像以上にすぐそばに薬物が存在するのだということを思い知りました。
始まりはこんなに簡単なのだと。大人の目線で読んでゾッとします。

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2023年02月14日

Posted by ブクログ

一回だけ、という安易な気持ちで手を出してはいけないということがとてもよくわかるお話だった。主な登場人物三人の持つ特徴がお話の中で上手く配分されていて、ラストに救いがあるのも良い。
メインの話ではないが、YouTuberが出てくるので、高学年男子にちょっと勧める時に食いついてくれそうな気がする。
でも、表紙が残念。もっと子どもが手に取りたくなる表紙にして欲しかった。

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2021年04月24日

Posted by ブクログ

悩みはあるものの平穏な家庭の中学生男子に、いきなり大麻が出てきて、その設定に驚いた。危ういところを、主人公はどうやって前向きに切り抜けて行くのか。
ブログ・YouTube・TikTokなど、SNSと切れない生活を送る現代の少年をハラハラしつつ、吉野万里子さんだから安心して読めたかな。

#中高生

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2023年05月23日

Posted by ブクログ

前知識なしで読み始めたので、見返しのあらすじに大麻の文言が踊っているのを見て、なんと!中学生が薬物に手を出してしまう話なのか!と仰天。現実でも中高生が薬物で逮捕されることはあるし、薬物の低年齢化も進んでいるのだと思う。大学生の家庭教師に誘われ、大麻に手を出してしまった中学生の話。堕ちるところまで堕ちなかったのは彼には周りに良き友人がいたからなのだろう。

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2022年02月01日

Posted by ブクログ

序盤は登場人物の一人一人の悪い所ばかり見えて好感も持てず微妙だったが終盤に入ってくると隠れていた魅力などが見え始めて加地さんを応援したくなるのがよかった。特にラストシーンが好きだった。

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2021年04月17日

Posted by ブクログ

タイトルが印象的だなぁ。と思いながら読み始めたが、終わりまで一気に読め、最後のところでこのタイトルに納得し、言わんとすることにも、大いに共感でき、読後感も良かった。

物語の形は、章ごとに語り手が変わっていくタイプ。新潟から東京へ転校したばかりの加地隆秋と同じクラスの伊佐木周伍、麻矢夕都希(ゆづき)の3人。中学生という設定だが、少し大人っぽく感じた。それぞれに悩みもあり、能天気には生きていられなかったのかな?

薬物を扱っているし、中学生の話なので、中学生が読むのに最適かもしれないが、小学校でも薬物を注意喚起する為にゲストティチャーで授業を行ってもらう事もあるから、高学年でも良いかと思った。

個人的で勝手な要望だが、強いて言うならこうなりたいと思えるような頼りになる大人の存在が欲しかった。のと、他のクラスメイトにも良いところのカケラが欲しかったな。

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2021年09月19日

Posted by ブクログ

読売新聞の書評をみて読んでみたもの。2018年に、厚労省主管で薬物乱用に関する全国中学生の実態調査がされた(補助金事業)ということに驚き。題名になんとなく惹かれたが内容的にはいたって平凡。最後に出てきた夕都希の章で何か仕掛けがあるかと期待したものの。。。

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2021年05月07日

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