あらすじ
女優・桜井浩子が書く、「ウルトロQ」「ウルトラマン」の特撮裏話。
前著『ウルトラマン青春記』(1994年・小学館刊)に続いて、女優・桜井浩子が書き下ろした特撮裏話。いまだに語り継がれる、日本初の特撮テレビ番組「ウルトラQ」と「ウルトラマン」。自身、両方の作品に出演された桜井さんが、20人以上の関係者にインタビューし、今まであまり明らかにされることのなかった、番組の成立事情や撮影方法について迫っていくノンフィクション・ルポです。未公開の写真や設定資料など、ファン垂涎の資料も満載。出演者の座談会も今まで以上の充実した内容となっています。 円谷プロ40周年にあたる本年、当時熱中していた40代のオールドファンから、特撮好きの10~20代のファンまで満足できる特撮読み物です。(2003年9月発行作品)
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Posted by ブクログ
いわゆる「ウルトラマン世代」です。ウルトラQからリアルタイムで見ており、とっても懐かしく読むことが出来ました。「ウルトラマン前夜祭」再放送された事も無いと思いますが、しっかりと覚えてます。著者桜井浩子さんが書いているような大失敗とは全く思わず興奮して見ていた記憶があります。実際のところ桜井さんは実相寺監督を好きなんでしょうか嫌いなんでしょうか?楽しいエピソード満載でした。
Posted by ブクログ
「ワープロ使うようになると漢字が書けなくなる」などと言われて久しいけれど、本書を読むとCG(コンピュータグラフィック)の功罪が否応なく自覚されるわけだ。特撮にかける情熱、工夫ってのは、そりゃあ昔は凄かった。ウルトラQのタイトルロールなんか、工作用のりに墨汁混ぜて、白い顔料ふりかけて、回転板でグルッと回して、あのドロッとしたニュアンスを出したっていうんだから、これは執念以外の何物でもない。コンピュータでちょちょいって何でもできるようになると、こういう粘着力→想像力→創造力は失われる。ウルトラQやウルトラマンの面白さは、CG万能の現代では決して再現できないというパラドックスが興味深い。章立て・構成がいささか安易に流れるきらいはあるけれど、初耳のエピソード満載でそれなりに読み応えあり。予算不足をやりくりするために、ゴジラの着ぐるみにエリマキくっつけて怪獣ジラースいっちょ上がりとか(笑)。あと、円谷英二がウルトラマンに演技指導してる写真には思わず笑った。さすがのウルトラマンも巨匠の前では形なしです(笑)。