あらすじ
日本の人類史でもっとも古く,長く,そして謎の多い旧石器時代.何万年もの間,人々はいかに暮らしていたのか.えっ,カニですか……!?ウナギを釣り,貝のビーズでおしゃれして,旬のカニをたらふく食べる.沖縄の洞窟遺跡の膨大な遺物から見えてきた,旧石器人のなんとも優雅な生活を,見てきたかのようにいきいきと描く.
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
息抜きに一冊!
著者自身による発掘調査で徐々に明らかになりつつある、沖縄のある洞窟での遺跡から見える旧石器人の生活。貝で釣り針をつくってウナギを釣ったり、カニを一番美味しくなる秋を狙ってわんさかとって食べていたとは!
実際の遺跡の発掘調査からどのようにして昔の人々の生活を復元していくのかを、著者自身の考えの変遷などとともに紹介されていて、とても楽しくあっという間に読んでしまえる一冊だった。
おもしろ可笑しく書いてあるが、研究自体は様々な文献を渉猟し、失敗を繰り返しながら研究者としての勘を働かせて狙いをさだめ、多くの共同研究者の様々な技術を結集させた壮大なプロジェクトだ。頭が下がる思いだ。