【感想・ネタバレ】快男児! 日本エンタメの黎明期を支えた男のレビュー

あらすじ

武士に生まれながら、明治維新後、「ランプ」の普及をいち早く読み、石油卸業を開業して大成功を収めた大浦新太郎。

日本での成功に飽き足らなかった新太郎は、早々と海外に目を向け、外国商社に頼らず単身外国で陶器を売り込むなど、たくましい商魂を発揮していた。

そんな新太郎が生涯をかけた大事業として取り組んだのが、日本の伝統的なエンターテインメント、軽業芸を世界に広めることだった。

度重なる不運や裏切りで、一文無しになる新太郎。だが、新太郎はあきらめなかった。一座の芸を育て、わずかな可能性にかけて渡航を重ね、ついに欧米で大成功を収めるのである。

海外での成功の次は、日本のエンターテインメントの育成に力を注ぐ。まだ20代前半だった松竹創業者に協力するなど、日本近代芸能を陰で支えたのであった。

今や世界に誇る一大産業に育った日本のエンターテインメント。その基礎を築いた男の波乱万丈の物語である。

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Posted by ブクログ

新太郎の凄まじい行動力に驚かされる。一見その行動力は無謀なものに思えるが、そこには緻密な計算と見通しに基づいているとわかる。
またお客様にはもちろん従業員たちのために行動でき、厚い信頼を得ている。
海外での商いで失敗した時にはどん底にまで落ちたが、「逆境は自分で作った。ならば今度は順境を作ってみせる」と折れずに立ち上がる姿はとてもかっこよかった。しかもただの気合いではなく勝算があったのだ。
とても魅力的な人物で見習うべきところがとても多くあり勉強になった。

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2025年11月07日

Posted by ブクログ

明治のエンジェル投資家のスタートアップ人生。

武士からスタートアップ企業家に転身し、松竹などをサポートするエンジェル投資家の話。時代の全てを先取りし過ぎて、彼の真意や思いが未だに日本のエンタメ界に根付いていないように思われる。大局を掴みつつ、トータルにエンタメをプロデュースしつつ、ビジネスとしてちゃんと機能させる必要性を理解した人が明治時代に存在し、平成にいないパラドックスを感じる。

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2020年12月24日

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