【感想・ネタバレ】カエサル 内戦の時代を駆けぬけた政治家のレビュー

あらすじ

内戦を終結させ,ローマ帝国への道をひらいた英雄──多くの人がカエサルをそう描くが,実のところ,彼はどんな時代を生き,何をなそうとしたのか.共和政末期の政治社会状況やキケローら同時代人の動向を丹念に読み解き,また『ガリア戦記』をはじめとする彼自身の著作活動にも着目,その苛烈な生涯を資料に基づいて活写する.

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Posted by ブクログ

淡々と簡潔に書かれたカエサルの評伝。筆者は「供給過剰」で「今さら取り上げる意味がどこにあるのか」と述べるが、当時のローマ社会の人間の一人としてカエサルを描く視点、西洋古典学をバックボーンにした叙述には十分に意味があると思える。危難の連続といったその生涯だが、本書の抑制の効いた文章においては、その危難に対処するカエサル像も等身大といった感じである。「文人」としてのカエサルに割かれた一章も読み応えがあった。

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2021年06月01日

Posted by ブクログ

供給過剰ともいわれるカエサルの伝記について新書サイズにまとめた本です。とにかくも起きた事象を淡々と記載していくというスタイルで、これはこれで良いです。塩野七生さんの「ローマ人の物語」では、カエサルが好きという感情が文章のあちらこちらからしみだしていましたが、そういうのは無いです。
とはいえこの本、新書というページ数の制約てタイトルの通り、各事件に深入りせず駆け抜けていくような伝記になっていますが。

あと、カエサルの文章について1章あるのが、目新しくて参考になりました。

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2021年05月17日

Posted by ブクログ

新書サイズで簡潔にまとめられたカエサルの伝記。

「ガリア戦記」「内乱期」といった本人の著作についても触れているのだが、内容のみならずカエサルの思惑にも踏み込んで解説されているのがおもしろい。

それにしても血なまぐさい時代だ。

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2020年10月02日

Posted by ブクログ

 ガリア戦記、内乱記を中心にカエサルの出世の階段を説明シた本。民主ローマの官職制度が詳しく説明されていて、具体的である。

ローマらしく、ちゃんとホモネタもある。

 ガリア征服にあたって、族名、地名が錯綜する。地図が一応添付されているが、なかな対応がわからず時間をとられた。地図に緯度経度のセクター番号が欲しい。ゲルマニア・スエービー族など、いくつか抜けてたり。無いものを探すのは特に時間がかかる。

 しかし、たったの7年とは思えないほど、フランス中を駆け回る。一年で、北イタリアから南フランス北西フランス・イギリス、中央フランス、東フランスと駆け回る年もあり、従軍させられた市民はどう思っただろうか。

ローマのガリア支配も、結局は剣によるもので、強力な工兵をもった野蛮人にすぎず、皆殺しか略奪、捕虜は奴隷。それもカエサルはまだマシな方だという。手弁当で連れ回された市民の心情を考えると、分捕り勝手がなければ、やってられないんだろうなぁ。とも思うが。
防人の辛さ、とは言え、博多の大宰府では分捕りもできない分、なお辛い。

 しかし、この本を読んでも、なぜこんなにカエサルに人気があるのかよくわからなかった。どうしてもキンナやスッラのしっぽにしか見えない。

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2020年10月25日

Posted by ブクログ

カエサルの史料のある限りで大事なとこを網羅した新書。
最近の名前の読み方で伸ばし棒がどこにつくのかってのがあって、慣れてないと読みにくい。

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2020年09月20日

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