あらすじ
目標がなく、なんとなく社会人になった、出版取次「大販」の新人社員・大森理香が、ある小さな「町の書店」の女店主と出逢うことで、「仕事とは何か」を学び、人生の目標を見つけ出していく――。尼崎に実在するまちの書店をモデルにした、ベストセラー『物を売るバカ』『キャッチコピー力の基本』の著者・川上徹也が書く感動のフィクション。読むだけで仕事への熱意とやる気があふれてくる一冊です。
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取次大手に就職した理香。就職先を決めた理由は大手だったから。特に本が好きでもない。好きなことを仕事にする人ばかりではないけれど、理香にとって「大手に就職する」ことがモチベーションになればいいけれど、離れなくない実家を出て大阪で一人暮らしになる。
そこで出会った書店、小林書店。由美子さんの話は素敵なものばかり。
小林書店は実在した。しかし、昨年5月末で閉店。行きたかった。。でも、小林書店には一見さんではなく、立花商店街に住んでみたかったな。
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毎日を活き活きと過ごすヒントがいっぱいの本でした。
明日からまた頑張ろう!って思えた。
文字も大きく、小難しい言い回しも無く、すんなり読めて、読み終わると不思議と力が湧いてくる本。
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本屋大賞に選びたいと思ったら
2020年の作品でした。
地元の書店が載っていたりしていたので
これって?と思ったら
尼崎に実在するまちの書店をモデルにした一冊
だからこそ 読んだあと
私 頑張れると感じたのかも
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「好きなことを仕事にして、認められたい」と最初に思うのは誰しも、と思いますが、この本では
「どうやって仕事を好きになっていくのか?」
「行動して、仲間(協力者)を作って、実行する」など、具体的にためになるお話が、実話(小林由美子さん)をベースに描かれているので、とても心に刺さります。
特に社会人になりたての20歳代などの方に読んでもらいたいです。
小林由美子さんのような方は、どこにでも居る訳ではありませんが、きっと「自分の小林さん」は身近にあるはずです。
また、歳を経た私などは「誰かの小林さんにならねば、」と背筋が伸びる思いであります。
街の小さな本屋さんの良さが十分に伝わりますね。
心温まる印象深い一冊でした。
Posted by ブクログ
主人公が東京から大阪に初めて来た時の表現にまず笑ってしまった。
きっと新卒で一人で大阪に来させられたら猛獣のうようよいる檻の中に放たれたような気持ちになるんだろうな〜。
なんて呑気に読み進めると、これがまぁ心があったかくなる物語!
新人の主人公が、自分がなぜこんな仕事をしているのかわからないという悩みを小林書店の由美子さんに打ち明けた時の、
「ひとつずつでもええから、ええところを探して好きになってみ。
そしたら自然ともっと知りたくなってくるもんや。何でもええやん。
せっかく縁あって入ってんから、仕事のことも会社のこともまわりの人のことも、好きにならんともったいない。」
という由美子さんの言葉が心に響いた。
この「好きにならんともったいない」
というのが、バイタリティに溢れ周りのものに常に感謝して生きる、いかにも由美子さんらしい考え方だなと思った。
人を大切にする由美子さんだからこそ、多くの人からも愛され、仕事に対して丁寧に真摯に向き合っているからこそ、お客さんや仕事関係者からの信頼も厚いのだろう。
心温まるエピソードの数々に、由美子さんの信念が伝わりとても刺激を受けた。
私も周りの人や環境に感謝しながら、新しいことにどんどんチャレンジする心を持ち続けたい。
【言葉メモ】
「ひとつずつでもええから、ええところを探して好きになってみ。
そしたら自然ともっと知りたくなってくるもんや。何でもええやん。
せっかく縁あって入ってんから、仕事のことも会社のこともまわりの人のことも、好きにならんともったいない。」
↓
一日ひとつの「ええところ」探し
↓
私は恵まれている。そう思うようになったのだ。
「自分を卑下するような言葉を使ってたら、ほんとに薄っぺらくなるよ
なんでそうやって自分を低くするん?もっと自信持ってええやん」
「商売ってやっぱり我慢して続けることが大切や。どんな人にも丁寧に接客すること」
由美子さんのご主人
「すごい疲れて帰ってくるやろ。でもな帰ってきて玄関に入ってくる時だけは、満面の笑みを浮かべて言うんやで。
お母ちゃんありがとうな!おかげで楽しかった!と
待ってる方もしんどいんやで。」
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とても読みやすくまとまっている。
尼崎の小さな本屋さんで学んだこと…。
店主由美子さんの明るさとバイタリティ、
そして「言葉の力」の凄さ。
商品見せてきちんと説明して売るのが大好き。
命がけで作り手の思いを伝えていく必要がある。
何事も否定せず、ちょっとずつ好きになること(人でも仕事でも)
挑戦して損することは何ひとつもない。
すべてが心に響いてくる。
エピソードも⑧まであって、⑤のええ話が好きで⑥の夫の話に涙。。
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本の取次の会社に入社した新入社員が尼崎の小さな書店の店主に相談しながら成長していく物語。本屋のエピソードは実話とのこと。本屋のお話になっていますが、すべての仕事や生き方にも通じる素晴らしいエピソードばかりでした。私もこの本のエピソードを参考にして仕事などに役立てたい。
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取次は書店に本を卸す仕事ということは知っていたが、その仕事内容自体はほぼ知らなかった。本屋のフェアを企画するのも取次がすることもあるということに驚いた。
小林さんのお話は全ての仕事の基本。売れないならどう売るか、人を見る、考える、変化への対応など、仕事とは何か考えさせられた。旦那さんの言葉で、仕事に関わる人やお客様への感謝の心も沁みた。自分もしっかり仕事しないとと思った。
本の中に出てくる百年文庫や雪とパイナップル、日本のヤバい女の子、美しい古墳が気になったので、読んでみたいと思った。
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書評で見て翌日に本屋に並んでいたため、即購入した。取次という今まで知らなかった仕事について知れた。旦那さんの言葉から、小さな気遣いの大切さを学んだ。由美子さんのエピソードでは、小さな書店が畳むの時話が印象に残っている。思いやり、気遣い、熱量など仕事で大切なことを実例を通して認識できた。この時期に読めて良かった。
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心温まるストーリー
あまり仕事の参考にはならないけど心が安らぐお話。
中学からエスカレーターで大学まで進学し、就活で受かった中から最も大手の会社へ就職。主人公の女の子か自分とおそらく性格まで似ている。
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仕事に対する気持ちが改まるきっかけになる。自分にも熱量がありお客さんも熱が入らないと購買行動につながらないということ、どんなことにもあてはまる。
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実在した本屋さんの店主とそのお店を担当する新入社員のお話。
店主さんも素敵だけれどそのご主人もまた人間ができている
こんな人たちは何のお仕事をしても周りの人達から慕われて応援したくなるのだろうなぁ
読書会って行ってみたいけど何にも話せなそう…
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尼崎に実在した名物本屋さんが題材になった一冊。
閉店してしまった今だからこそ言えるのは本にして残してくれてありがとうございますという事。
どれだけ時間が経ってもこの本を開けばあの店の前の閑静な路地や、静かで小さな店内の奥に小林さんご夫妻がいらっしゃる光景が蘇ってくるんだろう。
小林書店よ永遠に。
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2022年61冊目。267ページ、累計16,671ページ。満足度★★★★☆
裏の主人公・小林書店の由美子さんの8つのエピソードが「めっちゃいい」
舞台となる尼崎の書店で、実際に話をしたから、余計に響いた
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東京生まれ東京育ちの主人公・大森理香が出版取次の会社に入社し、いきなり大阪勤務を言い渡される。初めての一人暮らしや大阪の雰囲気に戸惑いながら、悩んだり壁にぶつかる度に営業先の小林書店の由美子さんの話を聴き、解決策を模索していく。由美子さんはもちろんダンナさんもとってもいい人で、エピソードを読むごとに何事にも感謝して前向きに行動しようと元気をもらえました。モデルの小林書店の存在は何度も前を通った事があり知っていたけど、そんな店主さんがいたとは。今度行ってみよう。
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表紙の雰囲気といい、設定といい、社会に出たての人たちをターゲットにしているのだろう…読みやすかった。主人公の動きと小林さんのエピソードの関連性もスムーズに描かれている。
社会人経験が浅くない私にはズドンと心にきたり、新たな発見みたいなものはなかったけれど…どんな仕事であれ、きちんと仕事に向き合うことの大切さや面白さを改めて感じられた作品だった。
Posted by ブクログ
実存する尼崎の書店と店主のエピソードを紹介するために作られたお話。
出版取次会社の新人が、店主の話を聞かせてもらいながら新規企画を次々成功させ、公私共に充実させて自信をつけていく。
書店に限らず、仕事をする人、商売をする人に役立つ内容。
最初の方の、よかれと思って先走って失敗するエピソードは、ものすごく共感。三方よしになるよう俯瞰し考えることの大切さを学べる。
泥棒に入られた後の図書カード購入は、どれだけ信頼され、応援したくなる存在になるかが大事で、それは普段から応援する存在だからだということが伝わってくる。小林書店は、周囲の人々になくてはならない存在。そこに至るまでの努力には頭が下がる。
店主もだけど、その旦那さまも素敵。私も尊敬。
Posted by ブクログ
p.214
東京に研修に行く奥さんへ掛けた旦那さんの言葉
「研修行って、ものすごい疲れて帰ってきて玄関入ってくる時だけは、満面の笑みを浮かべて言うんやで。お母ちゃん、ありがとうな!おかげで楽しかった!と言うて帰ってきいや。待っている方もしんどいんやで。お母さんは孫の世話もして、店番して、ご飯も作ってくれはる。そやから帰ってきた瞬間だけは、疲れた、言うたらあかんで。上がって部屋に入ったら『疲れた』言うて横になったらええから。」
p.257
大阪での経験で一番学んだのは、人は「熱」がある場所を「快」と感じるということだ。逆に「熱」がないところには人は集まらない。「熱」を生み出すためには、人の気持ちが乗っかる必要がある。もちろん店側のスタッフの気持ちも大切だが、お客さんの「本気」がそれに乗っかると、さらに店は熱くなる。
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仕事にも人生にも通用する話を教えてもらった。
子守りを頼んで、疲れたって帰ってくるより楽しかった!ありがとうって帰ってきたほうがいい。とても共感した。
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尼崎に実在する小林書店の店主小林由美子さんの実話と、出版取次会社の新入社員の成長物語(こちらはフィクション)が合体した作品です。
小林さんの実際にあったエピソードを生かすように物語が描かれているためか、すごく真っ直ぐで読みやすいお話でした。(こちゃこちゃした伏線とかサイドストーリー的なものとかはないので)
本離れが進む時代に、小林さんが小さな書店さんを続けるためにどんな苦労や工夫をしたか、商売をする上で本当に大切なものは何であるか…いろいろと気づきや学びがありました。
また、本好きあるあるの場面も多くて、うんうん、そうそう…と頷きながら楽しく読みました。
ノンフィクションとしてなら☆4で、小説としてなら☆3です。
実話をそのまま生かすという点を著者が大切にしているので、小説としては逆に幅や深みが制限されてしまったのかなと感じました。
Posted by ブクログ
フィクションと思ってたら、小林さんのエピソードはノンフィクションだった。心アツくなるエピソード。元気出ます。書店に限らず、仕事するとはこういうことだ、と語られた気がした。小林さんのエピソードだけもっと集めて欲しいかも。
Posted by ブクログ
正直うまくいきすぎな部分はあるなと思ってしまった。主人公が全くやる気も関心もない分野の大企業に受かっているし…恨まれるぞ…笑 なんてツッコミながら読み進めました。
小林書店のおばさんのお話はすごく面白くて、考え方とか視点を変えると色々閃くのだなと、新社会人の方たちが読むのがおすすめかな。
Posted by ブクログ
尼崎の書店さんのおはなしが中心。
関西の話なのに作品の前半、関西の方に失礼過ぎないか?と思うぐらい不快に書き連ねられた文章。作品として残る以上、コレが関西の通常のやり取りだと思われたらどうするのだろう…という恐ろしさすら感じました。
ストーリーとしてはいい話満載です。
Posted by ブクログ
年末、宝塚の中山寺にお墓参りに行った帰りに、尼崎に住む息子の下宿に立ち寄った。大通りに面した駐車場に車をとめ、息子の下宿に向かう道すがら小さな本屋さんがある。その書店の店主、小林由美子さんのエピソードをまとめたものが本書だ。その小林書店の一面は本書がずらりと並んでいる。
ノンフィクションである由美子さんのエピソードの間に、フィクションである本の取次会社の新人社員の成長譚が差し挟まれる。ノンフィクションのエピソードは心打ち、痛快でもある。エピソードを引き出すノンフィクション部分も面白かった。
町の本屋さんが成り立っていた頃を知っている。本好きは、本屋さんで本を買わないといけないな。