あらすじ
唯一無二のリアルタイム・ミステリー。
映画化もされた大ヒット作『スマホを落としただけなのに』で有名な気鋭のエンタメミステリー作家の最新作は「リアルタイムパパ活ミステリー」。
生活苦に悩む大学生の咲希が美人でやり手のパパ活女子・里香に誘われてパパ活に足を踏み入れるAパート(平成30年6月から)と女性週刊誌で働きながらもファッション誌への憧れを棄てきれない編集者の友映が女子大生連続殺人事件の犯人を追うBパート(令和2年2月から)から成り立つ小説です。
恐ろしくもきらびやかな「パパ活」の世界で起きる不可解な事件に加え、時系列ですすむ物語には「コロナウイルス」「芸能スキャンダル」の影響が。
読めば2020年を感じられる、1粒で3度おいしい唯一無二で至高のエンタメ小説です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
若い子たちの身近になったパパ活の本当の怖さを小説を通して経験できるのではないでしょうか。私たちの身近になってきたテーマとコロナ禍の現代を背景にして小説というより本当の事件を読んでいるような感覚でした。
Posted by ブクログ
ミステリー系。
最近流行りのパパ活で考えている事がリアル感強くて面白かった。
コロナ禍のストーリーは初。ちょくちょくででくるニュースもノンフィクションで余計リアルさが増す。
色んな角度から話が見えるので、分かりやすい。
Posted by ブクログ
東京の私立大学に通う女子大生のパパ活事情をテーマにしたサスペンスミステリー。
* * * * *
物語は2つの時間軸で展開し、交互にそれらの断片が描かれるため、中盤までは緊迫感が高まらないまま読み進めざるを得ませんでした。正直、集中力を保つのが難しかった。
でも2つの時間軸が交錯する終盤は、友映が犯人を追い詰める場面などは読み応えがあってとてもおもしろかった。
「パパ活」。よく耳にしますが、本当にアルバイト感覚で一般の女子大生の間に広がっているのでしょうか。
俄かには信じ難いのですが、経済的な問題を抱える学生の増加等が言われているのも確かです。
現代社会の病理とも言える風俗文化は小説のテーマに十分なりうるものでしょう。
さらに平成30年〜令和2年の時事や芸能のネタが盛り込まれたり、要所で週刊誌の見開き記事 ( これがまたよくできている ) を挿んだりするなど、ストーリーにリアリティを与える演出が本作の肝になっていました。
志駕氏のそういった凝り方は作品の魅力でもあります。他の作品もぜひ読んでみたいと思いました。
Posted by ブクログ
「コロナウイルス」「パパ活」など、2020年の様々な問題も一緒に書き綴られていたため、想像しやすく読みやすい物語でした。
学生の貧困は年々酷くなっていく一方ですね。援交による殺人事件は昔からありますが、最近ではパパ活で稼ぐのも普通な時代になってきていて、このような事件が増えるのでは無いかと心配です。
若者の貧困、どうにかならないものなんですかね…
最近ではますます貧困化していっていますし、大学を辞めざるを得ない子も沢山いて、日本はなぜこんなに貧乏になってしまったのだろうと感じます。
私の妹は現役女子大生です。
妹がこの物語のようなトラブルに巻き込まれていたり、身体を売らなければ生活していけないような状況だったら…と考えると、恐ろしいですね。幸い妹は実家暮らしで、奨学金無しで大学に通わせてもらっているそうですが。自分の家庭がいかに恵まれていたのか実感しました。
私も学生の時はお金に苦労したので、パパ活をこっそりやろうと考えた事もあります。お母さんやお父さんがどのような気持ちになるかと考えた時に、きっと悲しむだろうと思い踏み止まりましたが、現代ではそうでもしないと生きていけない子か増えているんですね。学生時代、お小遣い欲しさに少しでもやってみたいと思った自分が恥ずかしくなりました。
現代の若者の状況やパパ活の恐ろしさを知りたいのであればこの小説を読むと良いでしょう。
最後にゾクッとさせられるミステリー作品でした。
Posted by ブクログ
今作も楽しく読ませていただきました。やはり文章がとても読みやすく、頭に入って来やすい構成になっているのが著者の作品のかなと思います。
内容としてはパパ活テーマとなっていて、昨今のコロナの情勢やニュースなどを交えながら(コロナやニュースに関してはノンフィクション)物語が展開されており、現在の社会情勢に合わせた内容となっているのがこの作品にはない点かなと思いました。
Posted by ブクログ
コロナ禍の時に海岸で発見された身元不明の死体。警察と雑誌編集者が、その事件を追っていきます。その背景には、「パパ活」が見え隠れしています。
物語の構成は、令和2年2月に起きた身元不明の事件を追いかける警察のパートと雑誌編集者のパートが同時進行で進みます。さらに平成30年の被害者?らしき女子大生のパートがあり、過去と現在を行き来しながら、殺人事件の真相に迫っていきます。
小説の途中には、雑誌の記事が掲載していますが、めっちゃネタバレが含まれているので、最初に見ないことをお勧めします。
物語の背景には、それぞれの年に起きた時事が書かれていて、ちょっと昔の話なのについ先週のように感じてしまいました。あれからもう数年経ってることに驚きでした。
令和2年のパートも1年経とうとしていますが、もう半年以上経ったことに驚きでした。直接、事件には関係のない話題ばかりでしたが、現実とリンクすることで、実際に起きたような感覚がありました。
物語の要となっている言葉が「パパ活」で聞いたことはあるものの、遠い存在でしたので、その実態や恐怖、危険性を学べました。羽振りの良い話は危険が潜んでいる。甘い生活を送った分、その代償は大きいということを感じました。
身元不明が後に誰か明らかになっていきますが、それが誰なのか、推理しながら楽しむことができました。また、犯人が誰なのか。最後の最後まで目が離せない展開で面白かったです。
Posted by ブクログ
シリーズの中で一番かも。リアルと虚構の融合や世相の反映など手法も新鮮。シリーズを重ねるごとにスマホがどうでもよくなってきてる気がする、、いっそ縛りなく続編を作り続けてほしい。
Posted by ブクログ
コロナ禍はこんな感じだったなぁと思いながら読みました。
ミスリードするためなのか、頻繁に時系列と視点が変わるので、ちょっと混乱します。
オチは弱いですが、そこに繋がるんだなぁと感心する部分もあるだけに惜しい。
Posted by ブクログ
スマホシリーズで有名な志駕さん。
本作のタイトルにもスマホの文字があるが今回スマホは小道具程度。
2020年2月20日発売号から10月15日発売号まで「女性セブン」に週刊連載されたもので、その時々に起きた事件や芸能ニュースが実名で記された『リアルタイム連載小説』
リアルタイム小説と言う事で当然コロナ禍も反映されておりそこにお嬢様女子大生のパパ活ミステリーを絡めた作品となっている。
芸能スキャンダルやコロナのインパクトが強いせいかミステリー部分にそこまでのめり込めず。
犯人は想定内だが彼女の正体までは見破れなかった。