【感想・ネタバレ】魔法の声 ~長崎東山手放送局浪漫~のレビュー

あらすじ

12月の夜、長崎。
キャスター門脇章太郎は、テレビ生放送中に「そこにいる筈のないひと」が画面に映り込んでいるのを見つけ、絶句する。
同じ夜、章太郎に片想い中の若手アナウンサー河合胡桃は、赤いマフラーが似合う謎めいた美少女と夜道で出会う。
怪しい男達に追われながら、必死に誰かを探す少女を放っておけず、力を貸すことに。
二度と会えない憧れの人。一目だけでも会いたい、約束の人。
美しい長崎の街を舞台に、章太郎、胡桃、少女の想いが交錯し、クリスマス・イヴの夜に奇跡を紡いでいく――。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

去年買ってはいたものの、クリスマス時期に読みたかったので温めていた本。
赤いマフラーの少女の正体、というより、彼女の母親に関わる謎が、こちらの予想より一ひねりあって驚かされた。
不器用な家族の愛を感じた作品。

アナウンサーさんが書かれている話なので、先輩たちの助言や仕事ぶりにリアルさと説得力があった。
これからアナウンサーを目指す人にはありがたい情報だったと思う。
特に努力型の門脇アナは非常に参考になるはず。
努力に努力を重ねて「魔法の声」を手にした人だから。
本編で顔ぼこぼこにされていたけど。
顔出しアナウンサーさんなのにいいのだろうか。
相手がヤのつく自由業の方たちだったから、致し方ないか。

そういう方たちが出てくるので、途中血の出る展開も。
歯を折られちゃった某キャラが可哀想だった……口は災いの門ですね。

一方で、新人アナさんの成長も味わえる作品。
みんなが一体になって赤いマフラーの少女を救う場面は手に汗握りました。
登場人物紹介にはないキャラも多数登場するので、少女の母親に関する話はしんみりしつつ、どこか賑やかだ。
ハラハラもするし。
色々と読んでいるこちらの感情を揺さぶられる話だったと思う。
その分、安心できるラストで本当によかった。

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2021年12月28日

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