感情タグBEST3
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フジモトマサルさん。絵もなんだか温かみを感じて、ファンも多いと思います。挿絵や表紙などで目にすることも多いけど、彼自身の作品も面白いのです。この本は、そんなフジモトマサルのダイジェスト。エッセンスがぎゅっと詰まっていますので、ここから深堀していくにはとても良い。これまでファンであっても、小品やインタビューをなど、目にしたことがないものも採録されていて、楽しめますよ。
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他の作家たちが寄稿したフジモトマサルさんに関するエッセイを読むと、今は亡きフジモトさんのお人柄をほんの少しだけ覗き見たような気持ちになった。お洒落で映画や音楽にも詳しかったよう。2015年に亡くなられたとは、もう7年になるのですね。フジモトマサルさんの本は私の宝物。一生手元に置いておきたい。
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中公文庫も読んでいたけど、イラストレーターとしてはっきり認識したのは『にょっ記』になるのかな。動物も可愛らしいのはもちろん、色とか光の加減も好き。今、1週間ほど入院中なのだけど、お供に選んで大正解。前半の大きなイラストを見るとリラックスするし、回文「こいぬのぬいこ」のイラストが妙にツボでニヤニヤしたりして楽しんでる日々。
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フジモトマサルさんの絵はあたたかで、愛すべきキャラクターばかりです。
敬愛する安西水丸さんが亡くなり村上春樹さんの挿絵担当になった時は大喜びでしたが、すぐに亡くなられたことを知り愕然とした記憶あります。
これから、これまでの作品に触れていこうと思っています。
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ちょっとずつちょっとずつ読んで、時々既に読んだページに戻ったりして牛歩のごとく読み進めていたけど、とうとう読み終わってしまった…。
もう氏の新しい作品には出会えないんだということを、読み終わって改めて強烈なまでに実感し、とてつもなく淋しくなりました。
悲しいではなく淋しい。なんだか勝手に置いてけぼりにされたようなたとえようのない淋しさ。そんな心持ちです。
豊崎社長とのインタビュー対談でのお話は、これをここで読めて本当によかったと思えるくらい引き込まれました。
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フジモトマサルさんの作品(絵、マンガ、エッセイ、なぞなぞ、回分など)が大好きで、村上春樹の挿絵(『村上さんのところ』)になったときは、「そろそろ世の中もフジモトさんの良さに気づき始めたな。これからすごくメジャーになってグッズとか出るようになるに違いない。ああ嬉し寂しい」と思っていたので、亡くなったと知った時は本当にショックで、叫んだ。「フジモトさんが死んじゃった!」って。若すぎる。早すぎる。
フジモトさんの絵ほど「この世界でずっと暮らしたい」と思える絵はない。
本好きな動物たちが、自然や音楽や温泉や小旅行を愉しみながら穏やかに暮らす世界。暴力も騒音もなく、小さな音で流れるクラシック音楽と自然の音と生き物が暮らす生活音だけが聞こえる世界。(たまに電車は通る。)そういう世界で、動物たちとたまにお茶を飲んだりしながら、いい本だけを読んで生きられたら、どんなに幸せだろう。
この本を読んで、見て、またあの世界に行きたくなってしまった。
白血病の闘病は辛かっただろうに、作品はそれを全く感じさせなかった。ちっとも乱れたり、粗くなったりしなかった。最後まで。
インタビューを読むと、42歳で死んでもいいように仕事していたとあるが、そんな、悲しすぎる。欲がなさすぎる。すごく才能があったのに。
この本で、小さい頃から好きだった本は、うさこちゃんとひとまねこざる、エルマーの冒険、ブリッグスのサンタと知って、すごく納得。デッサンはしっかりしていながらシンプルな線。子ども心とファンタジーと冒険、そして孤独と皮肉。
私としてはやっぱり、大きいポスターみたいなものが欲しい。カレンダーや『という、はなし』の絵をいつも見ることができたら幸せ。あと、本も再版してほしい。出版社の方、よろしくお願いします。
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『村上さんのところ』で知って、その時にはもう亡くなられていて、そのあと『長めのいい部屋』復刻版を本屋さんで見つけて買って読んだのが私のフジモトマサルさんデビュー。可愛さと皮肉とSFっぽさというような言葉で言い表せそうな内容とか雰囲気も好きだが、表面的なことでいうと線と字が好きです。
『長めのいい部屋・かわうそ天然気分』の感想に、「こういう作風の人ってどうやって認められて地位を築いていくのだろう。」と書いたが、本書を読んだらその疑問の答えも得られたような気がする。それ以上に、寄稿者各人から見たフジモトマサルさん像も興味深かった。穂村弘さんの、三足千円靴下そして食事会エピソードはじんとした。
フジモトマサルさんの本は買って持っていたい、と思っているであろう世界中のフジモトマサルファンの気持ちがよくわかった。端からネットで検索して買おうというのも味気ないからしないが、これからは私も街でばったり出会って持ち合わせがあったらきっと買ってしまうだろう。
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どこかトボけた表情の動物たち 温かみのある線(PCで太さ粗さを調整しているとは) 主線のくっきりした黒やベタ 記号的 カラーは中間色でベタッとした塗り(PCだもんね) 版画とかスタンプっぽい 塗り残しの白が余計にそう感じさせる
要素がすべて整っていて静か 動きを感じさせない
皮肉とウィット どことなくSFチックなのは作者の少年期の読書傾向から
そのあたりについても語られている巻末のロングインタビューがとても興味深かった
「さむがりやのサンタ」すっかり忘れてた 読み返したい 大林「廃市」からの福永武彦期 一緒じゃん(笑)
”いいと思った絵の「何をいいと思ったか」をできるかぎり言語化していく それを蓄積させていき自分の絵に反映させていく”
この言語化はとても大切だ 絵だけでなく音楽でも 単純な言葉で表せなければ比喩を使って とにかくなるべく感じたことを言語化する ひとつの訓練だな
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タイトル通りの本です。
フジモトマサル氏がされてきた仕事を紹介したり、
一緒に仕事をした作家さん達のコメントがあったり、過去の販促グッズ紹介とか。
この本を読んで フジモトマサル氏がこの世に いないことを知り、衝撃を受けています。
もっと彼の作品を見たかった。
ありがとう、フジモトマサルさん。
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亡くなってからその存在を知った。(享年46歳)
村上春樹や穂村弘の本の装丁、イラストは知ったけど、
白血病なんて今は不治の病ではなくなってきてるのに。
にょっ記、ずーっと続いてにょにょにょにょにょっ記くらいまで彼のイラストで読みたかった。
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"一生のうちに読める本は有限なのだから「良きもの」とされているものはできるだけ早いうちに詰め込んでおいた方がいいにきまっている。じゃあ、と世界の名作につぎつぎ手が出るかというと、中学生のころから慣れ親しんでいるエッセイ本をまた読み返したりしている。この時間を新しい読書に回せばもっと世界が広がるのではないか、人生が充実するのではないか、と思うこともあるが、結局そうなってしまうのもまたしょうがない。食べ慣れたお茶漬けを何度も食べるようなものだ。"[p.119_単行本未収録エッセイ フジモトマサルを読み解く 食通]
絵と名前が一致したのは「にょっ記」を読んだ時だったような。「二週間の休暇」もすごく好き。