あらすじ
次代の世界的カリスマとして注目を集める台湾IT担当大臣のオードリー・タンが、日本の若者に向けて語る自由になるためのメッセージ!
IQ180超の天才的頭脳、性別なしというジェンダーレス、世界のグローバル思想家100人に選ばれる先見性、新型コロナ対応でわずか3日で全国民にマスクを配るシステムを構築した実行力。どれをとっても、これまでにないタイプの若き指導者の言葉は、新しい時代を生きる指針となるだろう。
Chapter0 日本の未来を担う若者たちへ
Chapter1 格差から自由になる
Chapter2 デフォルトから自由になる
Chapter3 ジェンダーから自由になる
Chapter4 仕事から自由になる
Chapter5 年齢から自由になる
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
冒頭の「本書を手にした日本のみなさんへ」だけでも、素晴らしい!
オードリー・タンさんの視座の高さ、感覚の自由さに同世代として、恥ずかしくなるほどでした。
インタビュー記事が発刊されたのは2020年と既に5年前。しかし、いまだに日本やアメリカ、欧州諸国でも選挙のたびに、世代や国籍の対立を煽ることで支持を訴える政治家が多く感じます。
そんな中、様々な既存の概念から自由になれるよと柔らかい口調で希望の道筋を示してくれるインタビュー記事でした。
p.129『危機が訪れると、繰り返し、二者択一の価値観(ゼロサムゲーム)が顔を出しますが、台湾では左でも右でもない場所に行かなければなりません。
この「風上へジグザグに進む」という思考法は、透明性と説明責任能力があってはじめて実現可能なのではないでしょうか』
アナログな私には巻末の「知っていそうで今さら聞けない用語集」が役に立ちました。
台湾の歴史、現在の経済政策にも興味が湧く一冊です。
Posted by ブクログ
自由を得るためにはとにかく学び続け、アップデートするしかないと考える。現状維持は後退といわれるが、国民が主役の民主主義においては国民自ら学んで脳をアップデートしなければ、民主主義がいつか病気になってしまう。
Posted by ブクログ
言葉ではダイバーシティ&インクルージョンと言っている自分がいるが、表面的なんだと感じている。
短期的な解決に向かおうとする。
これは、自分の視点になりがちということだろう。
何の為 ここが大切
Posted by ブクログ
マスクを公平に配分する仕組みを作った人、オードリー・タンさん。そのときに存在を知って興味を持ち、その後『サピエンス全史』などの著者ユヴァル・ノア・ハラリさんとの対談の公開映像(英語でしたが日本語字幕付き)を見てすっかり好きになりました。ご自身で書いたものではなくインタビューをまとめられたものではありますが、著作を読むのは初めてでした。けしてページ数が多いわけでもなく、難解な言葉を使っているわけでもない(IT用語やなじみのない外来語については巻末に解説集が付いていて助かりました)のですが、問題やものごとの表面的なことだけでなく本質的なことが重層的に語られているので、さらっと読んでしまうと何も残らず理解も伴わないような感じで、ゆっくりと噛みしめるようにして読みました。最近「大海原のソングライン」という、台湾から海を渡って各地の島に住み着いた人たちの映画を見たばかりだったので台湾が20を超える言語と文化を持つ先住の民族と、中国から入ってきた漢民族とで構成されていて、ニュージーランドの先住民族のルーツは台湾の人々だという話が出てきたときには、タイミングの妙を感じました。読みながら台湾で実現して進化し続けている仕組みや制度を知るにつけ、どうしても日本の現状を憂いてしまいましたが、憂いているだけではつまらないですよ、と温かく優しく鼓舞してもらったような、そんなような読後感でした。
Posted by ブクログ
日常に活かせる大事な観点をいくつも得られた。まず、怒り(p. 27)という自然な感情を無視しないこと、それにより顕在化した問題を扱うことが、ネガティブ・フリーダムからの解放に向けた一歩になるということ。また、「リーダーに必要なのは透明性と説明責任能力」(p. 127)にも深く頷いた。私たちは「これをしているのはなぜなのか」を説明してもらうことで、理解が深まり、安心して相手に協力できる、のだけれど、現実にはここを端折っちゃう人があまりにも多い。社会の荒波に揉まれ、心が疲れたときに読みたい本。
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本書を手にした日本のみなさんへーオードリー・タン
Chapter1 格差から自由になる
Chapter2 ジェンダーから自由になる
Chapter3 デフォルトから自由になる
Chapter4 仕事から自由になる
インタビューを終えて クーリエ・ジャポン編集チーム
知っていそうで今さら聞けない用語集
Posted by ブクログ
「誰からの正しさからも自由であれ」と語る、オードリー・タン。親や家庭、学校、社会――私たちを形作る枠組みが時に「正しさ」を押し付ける。それは一つの価値観に過ぎない。多様性が尊重される時代、自分自身の「正しさ」を信じ、共に共鳴し合える世界を築きたい。個々の価値観は異なっても、互いに認め合うことが調和を生む。「自由への手紙」はそんな生き方への招待状だ。多様性こそが豊かさの源であり、未来への道標となる。自分らしく、しかし他者もまた自由であることを忘れずにありたい。
Posted by ブクログ
知らないことがいっぱいで面白い
台湾原住民とオーストラリアのアボリジニって繋がってるんだ
思考的には色々近いのだけど、強制のない世界には強制は残るんだろうなぁと最近思う。強制する人を強制はできないし。
強制のないも一つの正しさでしかなくて、多様性は何でもありじゃないと誰かの声がかき消される
AIやロボットに取って代わられることを危惧する人の本質は、先にご自身が話されていたとおり、自分の居場所が確保されてないと感じるから怖いだけの話なんじゃないか。実際がどうかって話じゃなく。
多分自分の居場所の確保は全員に切り離せない共通の価値観で、いろんな話に置き換えられる気がする
でも同じ場所に思い入れのある人たちがいたりするから受け入れる姿勢が結局課題となる
知っていそうで今さら聞けない用語集という書き方はオードリータンさんから程遠い表現だな
ピースの二乗って長寿と繁栄のサインだったんだ
Posted by ブクログ
自分が好んで読んでいる落合陽一さんの本で対談されてのをきっかけでオードリータンさんに興味を持った。
初めのメッセージのネガティブフリーダム、ポジティブフリーダムという言葉が印象に残った。自分が生活している日本という国は比較的ネガティブフリーダムが溢れていると思えた。ただSNSやテレビを通じて見る日本は不平不満の嵐で、自分たちはあまり自由でない、不遇を受けているというような人たちに溢れている。そのような人たち(自分も含めて)ポジティブフリーダムを実行できるようになれば自由を感じることができるのではないかと思った。
人に自由を与える。この自由を得たい。
Posted by ブクログ
オードリーさんの博識、柔軟な思考にいつもながら恐れ入る。ただ氏の突出した能力もさることながら、それを活かせる台湾社会もなるほど、なかなかのもの。日本だったら単に変わり者扱いされるだけで終わりそう。ジェンダーフリー、年齢フリーの世を日本も早く作らないと未来はない。国会のせいばかりでなく、代表者を選んでいるのは自分たちなのだから。
Posted by ブクログ
IQ180の人が今の世界についてどんなことを考えているのか、感じているのかを知りたくて読んだ。
無意識のうちに依存してしまう対象や考え方から少し距離を置いていて、世間一般の人よりも何段か視座が高いと思った。
以下、印象に残ったフレーズ
・p5
私の電話にできないことは、指でスクロールすることだけ。(中略)指ですぐに操作できるとなると、常にスマホをスクロールしてしまいます。しまいには依存症になってしまうでしょう。
・P8
人は合意に至らないとき、戦争をしまく。「未来の世界平和のために」という理由で戦争を始めますが、そのために「今の平和」を壊すというパラドックスになっています。暴力は恐怖と不安から生まれますが、恐怖から自由にならなければ問題は解決しない。解決策はお互いの文化の理解と外交ではないでしょうか。
・P11
自由とは受け取るものではなく、惜しみなく与えるものです。
・p41
公共サービスとは、最も大変な状況にある人たちの声に耳を傾け、彼らの考えを反映させなければならないという極めてシンプルな一例です。
Posted by ブクログ
こんな考えの方が国のトップにいる台湾って凄いな
友人と話したり、いろいろな経験をする中で、最近自分が無知だなあと感じたこと(生理用品.マスクの貧困)教育は平等に与えられるべきなのか、国家戦略として希望者だけエリートを育てるのか?最低限保障されるべき権利のラインはどこ?言葉で言語化できるということは、世界全体にあり得る関係性なのか?(アプリでの出会い等)人それぞれのhome拠り所とは、
これらについて考える種になった本でした
インタビューの翻訳本だからか、自分の知識不足からか、少し意味が分かりにくい部分もあったが、オードリー・タンという人自身のことも、その考えも知ることができてよかった
ソーシャルメディアにより立ち現れる格差
無力感→自分への問いかけ→ソーシャルへ
怒りという「蛍光ペン」
ダイバーシティ(多様性)とプルラリティ(多元性)
インターセクショナリティ(交差性)の視座をもつこと
その人の生き方や社会的期待に働きかけるべき
人生を通して学び続ける
共に学び、共に創造し、共に発想する仲間
メディアコンピテンスを身につけること
台湾の内閣「ジェンダー共同参画委員会」によるジェンダー主流化プロセス
同性婚が合法化されている国、世界のおよそ2割
オランダ/ベルギー/スペイン/ノルウェー/スウェーデン/ブラジル/南アフリカ/オーストラリア/アメリカ/台湾(アジア初で唯一、タイはパートナーシップ法が閣議決定)
語の意味とは、部分的な共通性によって成り立っている
保守主義(コンサバティザム)
無政府主義(アナキズム)
「保守的アナキスト」老子の教え
これからはプログラミング言語が英語に匹敵する共通語になる?JavaScript/スクラッチ/Python
自主性や相互関係、共有の価値観を大切にすること→AIを補助機能として使える
Posted by ブクログ
自由、縛られないこと、あたりまえを疑うこと、欲しい未来を描いて行動すること。息を吸って吐くように、こういう言葉を社会に対して伝え、自分の行動指針ともしているオードリーさん。これからどういう世の中が求められるのかを軽やかに語ったんだろうなぁと感じた。固まった価値観から自由になることが、より多くの人がよりよく生きることにつながる。人を愛して、生きていこう。人生を楽しもう。
Posted by ブクログ
オードリー・タン氏から見える世界は優しく明るい。
まだまだ出来ることはある。
まだまだ、世界は良くなれる。
「問題を声に出すだけではなく、広めなければ問題解決にはつながりません」
「インターネット上で私が多くの時間を過ごすのは返信ボタンのない場所。アップロードやダウンロードはできますが、まとはずれな個人攻撃が起こり得ない場所。」
「ハッシュタグで見つけるべきは仲間であり、決して敵でないはずです」
Posted by ブクログ
対談ではなくインタビューをしたものをまとめた本だそうですが、オードリー・タン氏がものすごく頭が良いのが伝わってくる。
台湾ってすごい。こんなブレーンがいたら、確かにコロナの封じ込めは成功するよね。
テクノロジーは若い人のためじゃなくて、万人のためにあるのだなと感じた。若くない人は若い人に学べば良い。人生はずっと学んでいくものなのだから。
そんなメッセージが読んでいて心地いいです。
オードリー氏の謙虚で穏やかな人柄と頭の回転の速さが終始伝わってくるような本でした。。
Posted by ブクログ
オードリーさんの誰も取り残さないという思いがとても素晴らしく、マイノリティへの偏見のなさがとても好印象だった。
中でも、トランスしたことでマイノリティを感じているわけではなく、両方の性別を経験したという捉え方が新しい発想だった。
そして男女の区別することはバウンダリーを自ら作って理解できないものと遠ざけてしまってもったいないという意見も納得だった。
Posted by ブクログ
安全な居場所から思いやりは生まれる。
それが確保されてなければ人は他者を受け入れようとしなくなる。
身近なそんな人の、思いやりのない行為の理由がわかってすっきり。
誰かが決めた正しさはいらない。
右手でも左手でも両手でも。
弱さを認め合い、自由な世界をつくる。
ひとりひとりがそう思うためのヒントをくれる本。
Posted by ブクログ
タンさんの理想が実現しますように。「こういう人生を送りたいと願うとおりの人生を送っていられれば、それが理想の世界」送れているかなぁ。「一枚岩の日本。多様な台湾」というのはうーん、らしくない。先住民との共存美化しているが、美麗島時代まで遡らなくても…そもそも…。でも見えなくされている“違う人たち”認め合っていればいいか。
Posted by ブクログ
この本の中で一番お気に入りなのはChapter 4 「15 スキルセットから自由になる」。
生きていくためには仕事が必要だし、働かねばならない。安定して職につき、いいお給料をもらうには社会的価値を自分に付与する「スキルセット」が必要である。
そんなふうに考えがちであるけど、オードリー・タンは、特定のスキルセットに価値を置くからそういうふうに焦るのであって、自分にはスキルセットはないと語っていて、考えさせられた。
もちろん自分が生きたい人生のためにはお金は必要だし、そのためにはお仕事もスキルセットも大切だ。
でも、自分らしさ、自分の価値=「スキルセット」や「仕事」ではないということは忘れないでおきたい。
タンがおすすめしていた台湾の山々の美しさをいつか堪能しに行きたいし、そういうことができる自分を好きでありたい。
Posted by ブクログ
コロナ禍もしくはそれが過ぎた頃のインタビューが元になっている本だが、私は無知なので、この本の内容(すなわちオードリー・タン氏の話されたインタビュー内容)は少し難しく感じた。が、読む前の私の予想以上に自由を感じた。
自由を感じたというのは、幼い頃の私自身の言動を思い起こしたのだった。その言動が、何故か氏のインタビューと重なる…そんな瞬間が何度かあった。
決して、自由を決めつけるわけでなく、あくまで氏の考えが書いてある。この本は氏の意見書で無い、し、改善要望書でもない。そんな不思議な本だった。
万人に分かるような内容では無い、と思ったが、噛みくだけば万人が楽しめる内容であるとは思う。
ちなみに難しいと思われる用語は「知っていそうで今更聞けない用語集」としてtipsが巻末にある。
いちばん面白いのが氏へのインタビューをしたチームの、インタビューの感想、というのもまた不思議だ。
Posted by ブクログ
ジェンダーや詳細なテクノロジーを利用した政策など、理解が少し難しい内容もありました。
本書にある台湾や筆者のケースがすべて、日本や私個人に当てはまるとは思えませんが、人々を縛っているしがらみから自由になると言う考えは素晴らしいと思います。
しかし今の世の中は、何でもかんでも自由にした結果、むしろ人々の安全な場所が奪われているような感じがします。
自由と言う言葉は本当に難しいです。
Posted by ブクログ
ー 結論としては、自分の居場所があるかぎり恐れることはないということ。私が目指すのは、「強制から解放されたアナキズム」。居場所さえあれば、どんな変革も、強制や排除なしに起こせるはずです。
『居場所がない人たち』という別本を読みながら、上記のオードリーの言葉を噛み締める。台湾が、民主主義を失い、中国のアイデンティティに飲み込まれれば、居場所は無くなるだろうか。居場所の確保と強制は対立するものに見える。
頭脳やIT関連の実績のみならず、オードリータンの存在は、台湾のイメージアップに大きく寄与している。本書は、オードリーの生い立ちから思考などに触れる。トランスジェンダーや知能の高さ、左利きでの苦労話など。
ー 自分にたくさん質問する。次にするべきは広げる行動。
オードリーの正義感が救いだ。作られたイメージではない事を願う。
Posted by ブクログ
台湾についてもっと深く知ってみたいと思って読んでみたのですが、この本だけだとモヤッとしていてもっと周辺知識を知ってから要再読だなと思った。
オードリーさんが理想としていてある程度実現されてきた台湾社会のあり方みたいなことが述べられている。それをちゃんと理解するためには、オードリーさんがなんでこれらの考えを持つようになったかを含めた詳しい生い立ちとか、オードリーさんが現れるまでの台湾の歴史や課題などの背景、誰がどんな考えでオードリーさんを抜擢したのか、抜擢されたあとの具体的な取り組み、とかを知る必要があると思った。
それらを勉強したあとにもう一回読んでみようと思う。
Posted by ブクログ
現実は常にアップデートされる。
いずれにせよ、生涯にわたって大切なのは、学び続けようと言う思いを学ぶこと。具体的に何を学べば良いのかと言うのは、時代とともに常に変わってくる。
その時、その時でアップデートされるため、常に
Posted by ブクログ
オードリー・タン関連ようやく読んだ。
しゃべるスピードがめっちゃ速いんだって。
ヴィトゲンシュタインと老子。33でビジネスをやめて政治(世界をよくするため)へ。
こういう方が「善を為す」ことにしてくれて本当によかった。悪いことしようとしたらいくらでもできるものね。