【感想・ネタバレ】恋愛学で読みとく文豪の恋のレビュー

あらすじ

名だたる文豪たちが小説に描いた恋ははたして「あり」なのか。恋愛学を提唱する著者が科学的に分析し、考察する。相思相愛、片想い、一目惚れ、失恋、結婚、浮気、不倫といった恋愛上のテーマに関して、作品の時代性は妥当か、あるいは現代との整合性はあるのか、恋愛への知見を論理的に深めながら、これまで文学者や評論家が言及してこなかった作品の新しい魅力を浮き彫りにし、より深く名作を読み込む視点を手に入れる。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

2021/09/25
早稲田大学の恋愛学といういっとき話題になった講座を担当している教授が書いた本格的な恋愛学検証本。恋について多くの人を長い時代にわたって読まれている文豪たちの作品を、現代の恋愛学という観点から徹底的に検証していく内容となっている。
当然、こころや友情、蒲団などなどその時代の様子を反映している恋模様でもあるから、現代から見たら確かに不自然に思うような描写もたくさんあるというのはとてもよく分かる。そしてそれを現代のデータや考えと照らし合わせて、主人公や登場人物の行動の是非や、理由などに真面目に迫っていくところが本当に面白いなと思いました。
また、文豪の小説を検証するにあたって著者の作品紹介もあり、これも面白くあらすじを追うことができます。恋愛の心理学から見ても当然そうなるわなってところや、何でそうなるのか分からないってところがあって、とても面白いと思いました。

0
2021年09月26日

Posted by ブクログ

『こころ』とか『舞姫』とか『斜陽』は私は恋愛がテーマではないと思っているけど、その視点で見るとまた違った面白さがあってよかった。『潮騒』が違和感満載すぎることには共感。初江が大胆すぎる。処女性を重視する三島と川端の視線がキモい。『暗夜行路』とかも分析してみてほしかった。『ノルウェイの森』の緑がモテテクを駆使しているとあったけれど、数をいくら駆使したって落とせないものは落とせないのでは、と思ってしまう。

0
2023年08月19日

Posted by ブクログ

恋愛学の視点から、古典文学を読み解いたが、1冊の本になってしまうくらい「人生のヒント」が古典には隠されていると改めて認識。全ての描写に無駄はなく、1つ1つに意味がある。なぜ今日まで名著として評価されているのか考えながら古典の読解に努めたい。

それとずっと前に読んだ田中さんの『読みたいことを、書けばいい。』の一節に、恋愛・人間関係の考察は大昔に先人たちによって語り尽くされていて、結論なんてとっくに出ている、と書かれていたのを思い出した。恋愛・人間関係だけに限らず、現代人が必死に自分で考えた出した結論は既に、誰かによって導き出されているということを考えると、やはり古典は読んだ方がいい。

0
2021年08月25日

Posted by ブクログ

難しい名作が身近に感じられた。
恋愛学からのアプローチが面白く
読書初心者の私でも
楽しくするすると読めた。

0
2021年05月15日

Posted by ブクログ

名作を恋愛学から読み解くということで面白そうと思い読んでみた。
お恥ずかしながら名作と紹介された本をほとんど読んだことがなかったので、こんな話なんだ〜とYouTubeで要点だけ摂取する若者の気持ちになった。
というわけなので恋愛学を絡めたからといって新しい発見があったわけではなかったが(初見なので)、名作の内容についても恋愛学についてもいくつか知れたのでよかった。

恋愛市場における自分の市場価値の話は、以前読んだ「傲慢と善良」でも盛り込まれていたので、「ここ、進研ゼミでやったところだ!」の気持ちになった。

0
2024年07月06日

「小説」ランキング