あらすじ
「<知らなかった>と<知ってるつもり>が<知って良かった>に変わる、必読の一冊です」――小島慶子氏(エッセイスト)推薦! いわゆる「パワーハラスメント防止法」が二〇一九年に成立し、あらゆる企業がLGBTに関するハラスメント対策をとり、プライバシー保護の対応を行うことが義務化された。しかし、未だLGBTに関わる政治家の失言やネットでの炎上事例は後を絶たない。本書では「よくある勘違い」を多くの実例をもとにパターン分けし、当事者との会話において必要な心構えを紹介。また、職場における実務面での理解も促す構成となっている。知っているようで知らない、LGBTの「新常識」がここにある。
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Posted by ブクログ
最近は、ハラスメントの研修をしている側だったけれど、LGBTに関しては理解が浅かった。一人一人価値観は異なるので個別に対応すれば良いのだと思っていたが、すでに性別欄があったり男女の結婚が当たり前だったりする大前提で苦しんでいる人が多く、ハラスメント対策に組み入れなければいけないものだったのだと改めて感じた。
少しずつ勉強して、進めていきたい。
Posted by ブクログ
現時点で語れる法的根拠やよくある「勘違い」パターンをぎゅっと濃縮し、かつ分かりやすくまとめた良書。当事者視点から見ても丁寧で大袈裟ではなく、きっちりまとめ上げられていることに好感が持てる。
LGBTがテーマになっている本がたまに陥るモヤりポイントとして「LGBTのことしかテーマに挙げない」というのがあるけれど、この本ではそこだけではなく、もっと他に困る人もいますよね、おんなじですよ、とちゃんと書いているのが良いと思った。
LGBTがそれぞれどういうものかとか、どういったことに気をつければいいかとかももちろん大事だけれど、「こういう発言をしたら/行動をしたら相手はどう思うか」という代入行為が上手く行かないときに軋轢というものは生まれるわけで。
このテーマに限らず、他人への配慮を持って言葉をつかい、行動することが大事ですよね。
Posted by ブクログ
LGBTQについての細かな疑問、ハラスメントについて書かれた本。
LGBTQが自身にとって遠い存在である。ということが間違いであると思わされた。
またLGBTQへのハラスメントには、自分もやっていただろうという点も見受けられる。それが命やアイデンティティに関わる問題であると思い知らされる。
Posted by ブクログ
全体的に読みやすさ、わかりやすさが素晴らしいです。
実際の誤解を解いてくスタイルは、こうした姿勢をとってきたひとびとへ気づきを与えることは間違いないし、他人事ではないのだと説得する威力もあると思います。
ただ全体的に優しい表現が多く、もう強調してもよさそうだなと感じる部分もありました。
(トーンポリシングといった問題もあるのでしょうが……)
>どんな言葉を使うかで悩むよりも、相手を尊重し、もし間違った言葉を使ってしまったら指摘してもらい、謝ることができる。そういった関係であれば、問題にはなりにくいはずです。
>セクシャリティマイノリティを「特別」なものや「腫れ物」として捉えるのではなく、一人の人間として、相手が心地よく思える言葉遣いをしていくことが重要ではないでしょうか。
当たり前ですが、とても大切な言葉だと思いました。
Posted by ブクログ
基礎的な知識を始め、よくある誤解から、法規制の話まで、幅広い内容で、LGBTを体形的に学べる本でした。
子供の頃、男の子が女装して、みんなで楽しむみたいな行事が、学校単位で行われていたことを思い出して、胸が痛みました。
Posted by ブクログ
心意気やよし、なんだけど。格差が開いていく中で、どうやって分断から連帯にもっていくのかを考えるとき、話し方としてこれがいいのかどうか。まさしくひとりひとり違う中で。
Posted by ブクログ
管理職をしていると自分の言葉の重さに気づく。
何気ない言葉が誰かを傷つけたりしていたかもしれない。
LGBTQの事例を知ることで、言葉の配慮を知り部下の力を伸ばす管理に努めたい。
知ることは力だ。
Posted by ブクログ
最近よく見聞きするLGBTについて詳しく知りたいと思い、手に取りました。
事例が多用され、とても分かりやすい内容でした。
事例の中ではよくある勘違いや思い込みのようなものがあり、自分も知らず知らずの内に当てはまっているものがあるのでは…と考えさせられました。
結構具体的なので、ひとつひとつ細かく考え出したら際限ありません。
最終的にはLGBTだからどうということではなく、人として思いやる気持ちと誠実な態度しかないのかなと思います。
少しですが社内制度の問題点なども出てくるので、人事に携わる方にも一読をお勧めします。
Posted by ブクログ
何気ない言葉がタブーってされてく
そんなつもりがなくても
気をつけすぎて生きづらくなるのは
本末転倒
間違ったらその都度直したいけど
傷ついたまんまでいる人もいると思う
だんだん時代がLGBTQの人達を認めて
同性愛者をジョークにしなくなって
当たり前になってったら当人も
皆も生きやすくなるかなぁ
そもそも性別の概念がなくなれば楽だけど
逆に難しくなる事もあるし
うーん。
Posted by ブクログ
LGBTという言葉を仕事上も耳にするようになってきて、一度勉強しておこうと手に取りました。
マイノリティに対する配慮は善意のつもりでも理解できていなければ裏目に出ることもある、制度があっても利用にはカミングアウトがつきまとうなど。
多様性を考えるにあたり前提となる知識。これは全員が知っておくべきだと感じました。
以下引用
LGBTではない=普通の人?
女性の医師のことは女医というのに男性医師は男医とは呼ばないように、マイノリティには名前がつけられる一方、マジョリティには名前がなかったり知られていなかったりする。
セクシャルマイノリティではない人、つまりセクシャルマジョリティの人たちにも「普通の人」ではなく名前がちゃんとある。
生物学上の性別と自認性が一致ひている人を「シスジェンダー」という。この反対が「トランスジェンダー」。
同性愛者のことを「ホモセクシャル」、異性愛者のことを「ヘテロセクシャル」という。
シスジェンダー・ヘテロセクシャルの人たちは典型的な性のあり方といえるかもしれないが、だからといってその枠に当てはまらない「非典型的」な性のあり方の人たちは異常なのか?「普通」「普通ではない」という優劣をつけるような置き方は注意したい。
LGBTの他にもセクシャリティはグラデーションのように様々ある。Facebookアメリカ版では58種類の性別から自分の性自認を選べる。シスジェンダー・ヘテロセクシャルと認識している人のなかにも、もう少し細かく捉えてみると実は隣の人と全く同じセクシャリティというわけではないかも。全ての人が多様な性のグラデーションの中に生きている。