あらすじ
2014年「ダイバーシティ経営企業100選」
2017年「HRアワード」最優秀賞
2019年「Asia's Best Workplacesベストカンパニー」選出
単なるグループウェア企業にとどまらず、「チームワークあふれる社会を創る」の理念のもと、世の中にさまざまな問いを投げかけ、自社では100人100通りの働き方を実現する「サイボウズ」
働き方改革のリーディングカンパニーと呼ばれる「サイボウズ」の人事制度を築き上げた副社長、山田理の初の著書。
「残業を削減します」
「社員の満足度を上げます」
なのに、会社の業績目標は変わらない。いったい、どうやって?
形だけの働き方改革でいちばん損しているのは、 「上」と「下」の間で板挟みの中間管理職だった
部下からは「そもそも何のための改革なんですか」
上司からは「それをうまくやるのが君の仕事だろ」
「上」の意図を汲み取り、「下」に対しては納得させる。 しかも個人の成果も出しながら?
リーダーに、すべてを背負わせるのは、もうやめよう。
「こういったマネジメントをすべきだ」
「こんなリーダーが理想だ」
「マネジャーはチームでいちばん有能でなければならない」?
本書は、寄せられた過度な期待と責任から、マネジャーを解放するための本です。
〈なぜこの本を書くのか〉
国によって、働き方改革が叫ばれだしたのは2016年。
しかし、サイボウズが自ら働き方を変えようと取り組みはじめたのはそのずっとずっと前、2005年のことです。
今から20年ほど前、わたしは、まだ社員が十数名だったベンチャー時代のサイボウズへ転職しました。
そこから1年足らずで会社は上場しましたが、成果至上主義に走った会社のマネジメントは崩壊し、2005年に社員の離職率は28%にまで膨れ上がりました。
わたしは社長の青野に言いました。「もう一度、良い会社にしましょう」。
それから、副社長として、管理部門の責任者として、一人のマネジャーとして、「100人100通りの働き方」を実現するまでやってきました。
そして現在、サイボウズは単なるグループウェア会社にとどまらず、働き方改革のリーダー企業と呼ばれるまでになりました。
が、結果として、今わたしが自信をもって言えるのはこれだけです。
「マネジメントって、ホンマに難しい」
つまり、世の中でいう「理想のマネジャー」になるのは無理だった、ということです。
そういうわけで、本書は「サイボウズ流のマネジメント術をふんだんにお伝えします」といった教科書的内容ではありません。
それよりも、わたしが会社を経営し、チーム(本書ではあらゆる組織をチームと表現します)をつくっていく中で見つけた
・「こうやったらうまくいかなかった」という事実
・そして「潔くあきらめることができた」理想のマネジャー像
・結果的に「残された」マネジャーの本当の仕事
つまり、「最軽量のマネジメント」を伝えたいと思います。
この本を書く本当の理由。
それは、極論サイボウズは「マネジメントなんていらない組織が理想だ」と考えているからです。
「これからのマネジャーはどうすべきか」 という重荷ではなく
「どうすればマネジャーの仕事を減らせるのか」という軽やかさを示したい。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
ネットフリックスのNO RULESを読んだ後だったので、正直インパクトに欠ける部分もあったが、サイボウズの組織としての強さがよくわかった。
現代の会社に求められているのは、徹底的な情報公開と役職・地位等関係なくお互いが意見を言えるフラットな環境なのだと思う。それに加えて、柔軟な働き方まで許容してもらえれば、魅力的な職場であることは間違いないと思う。
ただ個人的にはそれを実現するために1番大事なのは人事評価だと感じた。当書では深く取り上げられていないが、サイボウズでも評価は「個人の市場価値」を採用している。これがきちっとしていないと、誰々は時短なのに給与が高いなどの不満が出るのは明らかだ。
これからの時代、サイボウズのように人事評価を「個人の市場価値」とする会社は今後増えると思われる。そういった一つの指標ができると、それ以外の+αの魅力がある企業が優秀な人材を集めやすい環境が続くのではないだろうか。
能力の高い人材にはとても働きやすい環境が提供されることだろう。自分自身も市場価値を意識して業務に取り組まなければと改めて感じた。
Posted by ブクログ
マネージャーの責任に押し潰されてる人にオススメです。
全て自分で背負い込まず、適任な人に任せよう!ただ、しっかり結果に対して責任は取ろうねって本です。
マネージャーには「説明責任」があり、メンバーには「質問責任」がある
というワードはとても腹落ちしました