あらすじ
日本人は二つの日本語を使い分けている。古来受け継がれてきた日常の「話し言葉」に対し、外国文化を直訳し理解するために作られた人工の「書き言葉」。よい文章を書くには、その決定的な違いを知ることが不可欠だ。句読点や段落の切り方、語感の豊かな言葉選び、文末語の変化が生み出すリズムや余韻――。言文一致という幻想を疑い、ホンネとタテマエの文化的二重構造に切り込む。近代日本語の誕生から解き明かす異色文章読本。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
本当に凄い本だ。
我々は日常的に日本語を話したり書いたりしている。
その日本語は一体いつから今のような形になったのか。
その答えが明確に記されている。
当たり前のように使っている句読点や段落が、実は比較的最近になって使われ出したことを知る。
そして当たり前過ぎて「考えもしなかったこと」を知った。
巷では常識を疑えなどと言われることがあるが、当たり前を当たり前に思わない難しさを改めて思い知らされた。
「日本語をどう書くか」
このタイトルを見て期待した内容でなかったが、予想を遥かに超える知性に触れられて、日本語とは何かという視点が得られたと思う。