あらすじ
1959年から84年まで行われた在日朝鮮人らの「帰国事業」。夫に同行し、高齢となった今もなお北朝鮮に暮らす「日本人妻」たちは、現地で何を考え、何を望んでいるのか。望郷の念、離ればなれとなった親族への思い――。この6年間に11回の訪朝取材を重ね、彼女たちに寄り添い、半世紀余りの記憶を紡ぐ。写真多数。
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Posted by ブクログ
元在日朝鮮人夫たちの声も聞いてみたくなった。取材対象の女性たちは皆すでに夫を亡くしていたため、「ハンサムでしょ」等、彼女らによって語られる部分から夫婦関係を想像するしかない。
朝鮮人と恋に落ち、家族に結婚を反対されるも駆け落ち同然で朝鮮へ渡った人たち。現地では「日本は嫌いだが日本人1人1人を嫌うわけではない」と親切にしてくれる人々。
何人であっても何ら変わらない素朴な人間像を思い浮かべながら読んだ。そうだよね。あたりまえだよね。
Posted by ブクログ
貴重な記録である。
ややもすれば
歴史の中に埋もれさせられてしまい
忘れ去られてしまう
いや
そうあってはならない
人たちに
きちんと出逢って、
きちんと向き合って、
おられる
林典子さんに
大きな感動を覚える。
「記憶は弱者にあり!」
改めて この言葉を 思い起こしている。
Posted by ブクログ
国交が断たれた状態で
行き来もままならず
故郷を思う姿は やはりとても悲しげで
あまりはっきりと言いたくないことを
くみ取り 写真に写そうとした著者の取材は
とても真摯なものだったと思います
でも 少し奥歯にものが挟まったような
歯がゆさを感じる取材でもありました
Posted by ブクログ
「日本人妻」は情報としては知っていた。NHKのドキュメンタリーでやってたのを見た。可哀想とかそういう話じゃなくて、なぜ朝鮮に行ったのかを語る本だったし、ここに書かれている「日本人妻」は普通のひとばっかりだ。戦争の時、残留した日本人がいたことにびっくりしたのと、近いのに遠い場所のままで綺麗な場所のことばかりだから朝鮮は実際どんなところなのかは自分で見ないことには絶対判断はできないとは思うしまぁワタシは行くことはないだろうけど。あと妻に着いていった男のひとはいないのかい?という気持ちにはちょっとなった。